ルリ「周囲の、敵残存ゼロ」
ユリカ「時間は!?」
ルリ「もうないです」
ユリカ「みなさん、急いで帰還してください! ザフトが来る前に逃げますよ〜!」
ミリアリア「全機、帰還してください。もう時間がありません! みんな急いで!」
マオ「ソースケ、あたしたちは先に戻る。あんたはカナメをダナンへ連れてくるのよ。いいわね」
クルツ「時間がねぇ。もうマジやべぇぞソースケ。のんびりしてたらまた置いていかれちまうぜ、急げよ」
ザイード「カ、カシム・・・」
(ザイード機爆発)
宗介「ザイード・・・なに、まだ動く!?」
ザイード「教えたはずだ・・・カシム。最後に勝機をつかむのは・・・」
宗介(くっ・・・殺られる!?)
ザイード「・・・・」
(ザイード機爆発)
宗介「くそ・・・」
マオ「来たわね。て〜きり、怖くなって逃げたと思ってたわ」
テッサ「ごめんなさい。お腹が空いたから、お昼ご飯食べてきました」
マオ「・・・い、言うじゃない。ま、どうせ結果は見えてるんだけど! サクっと決着つけて、裸でナデシコ一周させてあげるわ! それともお子ちゃまだからって事で、下着姿で勘弁してあげようかしら!?」
テッサ「よけいなお世話です! あなたこそ裸でアークエンジェル一周させてあげます!」
クルツ「あ〜あ〜、姐さんもおとなげないぜ。何意地になってやがるんだか」
ボン太くん「ふもふも」
クルツ「え〜なになに? 『肯定だ。それに、大佐殿もな』だって? ま、わからんでもないがね。姐さんは、大佐にコンプレックス感じてるのさ。自分にない物を持ってる存在は、どうしても気になるもんだ」
ボン太くん「・・・ふも、ふももっふも」
クルツ「『・・・大佐殿も、全く同じ事を言っておられた。マオが羨ましいとな。だからといって、こんな事をするのは感心しないが』だって? そうだな、なるようになるさ。そう言って、実はお前さんも、大佐が簡単に負けるとは思ってないだろ?」
ボン太くん「・・・ふも」
クルツ「『・・・肯定だ』かよ。ところで、聞いてもいいか? オレは何の因果で、こんな着ぐるみと真顔で会話しなきゃならねえんだ?」
ボン太くん「ふももっふ。ふも」
クルツ「『ヴォイスチェンジャー会話システムは、正常に作動している。問題ない』だって? あのな。オレはこいつがどういう冗談なのか聞いてるんだ」
ボン太くん「ふもも、ふもっふ」
クルツ「『千鳥が何故か不機嫌だ。大佐殿といられるのを知られるのは得策でないと判断し、これのテストをかねて装備した』だと・・・苦労してるねえ、お前も」
ボン太くん「ふも」
クルツ「『肯定だ』か。やれやれ」
宗介「肯定だ。それに大佐殿もな」
クルツ「ま、わからんでもないがね。姐さんは、大佐にコンプレックス感じてるのさ。自分にない物を持ってる存在は、どうしても気になるもんだ」
宗介「・・・大佐殿も、全く同じ事を言っておられた。マオが羨ましいとな。だからといって、こんな事をするのは感心しないが」
クルツ「なるようになるさ。そう言って、実はお前さんも、大佐が簡単に負けるとは思ってないだろ?」
宗介「・・・肯定だ」
豹馬「おいおいおい、裸で艦内1周だ? すげえ事言い合ってないか?」
ちずる「・・・豹馬?」
豹馬「な、何だよ。俺は別に、やましいことなんか考えてねえぞ」
アカツキ「若いからねえ」
ウリバタケ「うんうん。それが若さよ」
ルリ「・・・フケツ」
豹馬「だから俺はっ!」
:
マオ「おーおー、アタシすっかり悪役じゃん。みんなの期待裏切って悪いけど! 一方的にギタギタにして泣かせてやるわっ! ソースケ! とっとと始めなさい!」
テッサ「そうはいきません! 泣かせられる物なら泣かせてみなさい!」
クルツ「あれじゃあ悪役にもされるわな。おい宗介、始めようぜ」
ボン太くん「ふも。ふもっふ、ふも、ふもふも、ふも?」
マオ「あぁ!? 何だって!?」
クルツ「通訳するとだな!『ああ。マオ、大佐殿。双方、ペイント弾を直撃させるか、もしくは片方の戦闘能力の喪失、又は戦闘続行意志の放棄でゲームオーバーだ。時間制限はない。いいですね?』って言ってるぜ!」
テッサ「いつでも!」
マオ「上等!」
ボン太くん「ふも・・・ふもっふ」
クルツ「『では・・・戦闘開始』だとよ!」
宗介「ああ。マオ、大佐殿。双方、ペイント弾を直撃させるか、もしくは片方の戦闘能力の喪失、又は戦闘続行意志の放棄でゲームオーバーだ。時間制限はない。いいですね?」
テッサ「いつでも!」
マオ「上等!」
宗介「では・・・戦闘開始」
かなめ「テッサ・・・大丈夫・・・?」
:
(マオの攻撃。)
テッサ「きゃああっ!」
マオ「今のは!?」
ボン太くん「ふもふも。ふもふも」
クルツ「え〜なになに?『直撃ではない。周囲の木に当たった』って言ってるぜ」
マオ「あーっ、もう! 実弾だったら、木なんて一緒に吹っ飛んでるわよ!」
ボン太くん「ふもふも、ふももふも。ふも」
宗介「『だがこれは実弾ではない、ペイント弾だ。直撃させるまで勝負は続行される。それより油断していていいのか』だとよ」
テッサ「えーい!」
(テッサの攻撃。外す。)
マオ「つっ!」
ボン太くん「ふもふも。ふもも、ふもっふ」
宗介「『これも直撃ではない。良かったな、実弾なら破片で無事にはすまなかったところだ』だってよ姐さん!」
マオ「たく、着ぐるみの分際で、あっからさまにえこひいきしてくれちゃってさ! わかったわよ、要は直撃させりゃあいいんでしょ? なら!」
宗介「直撃ではない。周囲の木に当たった」
マオ「あーっ、もう! 実弾だったら、木なんて一緒に吹っ飛んでるわよ!」
宗介「だがこれは実弾ではない、ペイント弾だ。直撃させるまで勝負は続行される。それより油断していていいのか」
テッサ「えーい!」
(テッサの攻撃。外す。)
マオ「つっ!」
宗介「これも直撃ではない。良かったな、実弾なら破片で無事にはすまなかったところだ」
マオ「たく、あっからさまにえこひいきしてくれちゃってさ! わかったわよ、要は直撃させりゃあいいんでしょ? なら!」
(マオ突撃。テッサ移動。)
テッサ「はぁっ、はぁっ、はぁっ、・・・転んじゃだめ・・・今転ぶわけにはいかない・・・。怖い、これが、戦場なの・・・? これがみんな、実弾だったら・・・メリッサはいつもこんな所で・・・」
:
かなめ「テッサ・・・」
ボン太くん「ふも、ふもっふ。ふもふも。ふももふも」
クルツ「『大佐殿、移動スピードが落ちています。そのままでは追いつかれる。落ち着いて対処してください』って言ってますよテッサちゃん!」
テッサ「だ、だめ・・・。だめです、もう。これ以上は・・・」
ボン太くん「ふも、ふもっふ。ふもふも。ふもも」
クルツ「『大佐殿、大丈夫です。大佐殿ならできる。俺が保証します』だってよ」
宗介「大佐殿、移動スピードが落ちています。そのままでは追いつかれる。落ち着いて対処してください」
テッサ「だ、だめ・・・。だめです、もう。これ以上は・・・」
宗介「大佐殿、大丈夫です。大佐殿ならできる。俺が保証します」
テッサ「サガラさん・・・は・・・はいっ!!」
マオ「もう遅いっ!」
(マオ移動。)
マオ「閃光弾・・・トラップ!? しまった!」
テッサ「今!」
マオ「くっ、やるじゃない、見直したわよ! でも、ただじゃやられな・・・え?」
(センサーに反応)
クルツ「ん? おい、どうした?」
テッサ「何・・・? 何なの!? サ、サガラさん、センサーに敵が!?」
ボン太くん「ふも、ふもふも」
クルツ「『ウルズ2、状況を報告しろ』って姐さん!」
マオ「熱源反応、10時より多数飛来! 識別・・・木星トカゲの無人機だわ。ソースケ、大佐を!」
ボン太くん「ふも、ふもふも。ふももふも、ふも」
クルツ「『了解した、直ちに合流する。クルツ、援護しろ』だって?」「へいへい・・・」
宗介「ウルズ2、状況を報告しろ」
マオ「熱源反応、10時より多数飛来! 識別・・・木星トカゲの無人機だわ。ソースケ、大佐を!」
宗介「了解した、直ちに合流する。クルツ、援護を」
クルツ「了解!」
(宗介(ボン太くん)、クルツ移動。木星トカゲ出現。)
テッサ「メリッサ!」
マオ「安心して、すぐに迎えが来るわ。それまではあたしが守ってあげる」
テッサ「メリッサ、私・・・ごめんなさい・・・」
マオ「いいのよ、あたしこそ色々ひといこと言ってごめん。こんな事、これっきりにしましょうね」
テッサ「・・・うん・・・」
:
マオ「来たわ。テッサ、逃げなさい!」
テッサ「で、でも・・・」
マオ「何やってんの! 早く!」
ボン太くん「ふもふも、ふもも!」
クルツ「『大佐殿、機体から飛び降りて下さい!』って!」
テッサ「え!?」
ボン太くん「ふも、ふもっふ!」
クルツ「『急いで下さい、大佐殿!』だって! ほら、早く!」
テッサ「は、はい! きゃああ!」
(テッサ機爆発)
ボン太くん「ふも!ふもも!」
クルツ「は〜、間に合った・・・『大佐殿! 大丈夫ですか!』って言ってるぜ」
テッサ「ボン・・・サ、サガラさん・・・。は、はい。私は大丈夫です」
クルツ「ウルズ2! 大佐の安全を確保した!」
マオ「了解! もう遠慮しないわよ、そりゃあ!」
(マオがバッタを撃破。)
ボン太くん「ふも、ふもふもっふ」
クルツ「『クルツ、俺はこのまま出る。大佐殿を頼む』だと」
テッサ「あ、あの・・・サガラさん。私、またみんなに迷惑を・・・こんな事になったのだって、元はと言えば・・・」
ボン太くん「・・・ふも。ふもふも、ふもっふ」
クルツ「『・・・大佐殿。先ほどの作戦、見事でした』って」
テッサ「・・・え?」
ボン太くん「ふも、ふもふも。ふもっふも、ふもふも」
クルツ「『正直、自分は大佐があそこまでおやりになるとは予想していませんでした。AS操縦を指導した者として、嬉しく思います』って言ってるぜ、宗介は」
テッサ「・・・・・・」
ボン太くん「ふもも、ふもふも。ふも、ふもふもっふ」
クルツ「『自分は、大佐が信頼に値する上官だと確信します。それは、マオ曹長も例外ではありません』だってさ」
テッサ「・・・は、はいっ! ありがとうございます、コーチ!」
かなめ(通信)「宗介! 宗介、聞こえる!? テッサは無事なの!?」
テッサ「カナメさん!?」
ボン太くん「ふも!?」
かなめ「ボ、ボン太くん!?」
ボン太くん「ふ・・・ふも、ふもふもっふ」
テッサ「『む・・・しまった。向こうにはヴォイスチェンジャー変換システムがない』ですって? わかりました。私が通訳します、サガラ軍曹」
ボン太くん「ふも、ふもも。ふももふも」
テッサ「『千鳥か。問題ない。大佐殿の安全は確保した』って言ってます。私は大丈夫です、ご心配おかけして、すいませんでした」
かなめ「テッサ? 無事なんだ。よかった・・・心配したわよ、もう」
テッサ「ごめんなさい」
ボン太くん「ふも、ふもも」
テッサ「『大佐殿、話は後で』ですって? はい、そうですね! マオ曹長、サガ・・・ボン太くんはこのまま敵を迎撃。ナデシコとアークエンジェルに支援を要請して、後続の敵に備えて下さい。私とウェーバー軍曹はダナンに戻ります」
クルツ「了解!」
ボン太くん「ふも。ふもっふもっふ」
テッサ「『了解です。今から迎撃に向かう』
かなめ「ちょ、ちょっとテッサ。迎撃って、その・・・ボン太くんの、中の人? それって・・・大丈夫なの?」
テッサ「はい! ああ見えてもボン太くんの性能はM9タイプのASに匹敵します。毛皮の下に特殊防弾シリコンの強化人工筋肉を搭載。ミスリルが試験的に開発中の、局地用戦闘スーツなんですよ」
かなめ「・・・そんな局地で使うのよ、それって」
テッサ「それじゃあ、私はもう行きますね。心配してくれてありがとう、カナメさん!」
クルツ「じゃあ、テッサちゃん行くぜ!」
(クルツ撤退)
マオ「そこの着ぐるみ、早いとこ来てこっち手伝いな!」
ボン太くん「・・・ふも。ふもっふ」
マオ「『・・・ああ。今行く』ですって、そのヴォイスチェンジャー機能はなんとかならないの?」
ボン太くん「ふも!」
マオ「検討するねぇ・・・」
宗介「大佐殿、機体から飛び降りて下さい!」
テッサ「え!?」
宗介「急いで下さい、大佐殿!」
テッサ「は、はい! きゃああ!」
(テッサ機爆発)
宗介「大佐殿! 大丈夫ですか!」
テッサ「サガラさん・・・。は、はい。私は大丈夫です」
クルツ「ウルズ2! 大佐の安全を確保した!」
マオ「了解! もう遠慮しないわよ、そりゃあ!」
(マオがバッタを撃破。)
宗介「クルツ、俺はこのまま出る。大佐殿を頼む」
テッサ「あ、あの・・・サガラさん。私、またみんなに迷惑を・・・こんな事になったのだって、元はと言えば・・・」
宗介「・・・大佐殿。先ほどの作戦、見事でした」
テッサ「・・・え?」
宗介「正直、自分は大佐があそこまでおやりになるとは予想していませんでした。AS操縦を指導した者として、嬉しく思います」
テッサ「・・・・・・」
宗介「自分は、大佐が信頼に値する上官だと確信します。それは、マオ曹長も例外ではありません」
テッサ「・・・は、はいっ! ありがとうございます、コーチ!」
かなめ(通信)「宗介! 宗介、聞こえる!? テッサは無事なの!?」
テッサ「カナメさん!?」
宗介「千鳥か。問題ない。大佐殿の安全は確保した」
テッサ「カナメさん? 私は大丈夫です。ご心配おかけして、すいませんでした」
かなめ(通信)「テッサ? 無事なんだ。よかった・・・心配したわよ、もう」
宗介「千鳥、話は後だ。大佐殿」
テッサ「はい! マオ曹長、サガラ軍曹はこのまま敵を迎撃。ナデシコとアークエンジェルに支援を要請して、後続の敵に備えて下さい。私とウェーバー軍曹はダナンに戻ります」
クルツ「了解!」
宗介「了解です。千鳥、聞こえたか。今から作戦行動に入る」
かなめ(通信)「・・・わかった。気をつけてね。ところで宗介、さっきちょっと聞こえたんだけど・・・コーチって誰よ」
宗介「!・・・それは・・・」
マオ「ソースケ!? 何やってるの、早いとこ来てこっち手伝いな!」
宗介「・・・その話は後だ。通信を終わる」
かなめ(通信)「ちょっ・・・」
クルツ「おい、顔色悪いぜ?」
宗介「・・・問題ない」
クルツ「そうか? じゃあ、テッサちゃん行くぜ!」
(クルツ撤退。)
(リョーコ到着。)
リョーコ「うおら、待ちやがれてめえら!!」
マオ「エステバリス!?」
リョーコ「すまねえ、しつっこいのに付きまとわれて、遅れちまったぜ!」
(ムウ到着)
ムウ「すまん、何とか間に合ったな。他の乗組員は、現在収容中だ。取りあえずこのメンツで何とかするしかない。ええっと、その・・・そこの君も、いいか?」
ボン太くん「ふも!」
マオ「『了解です、少佐殿!』ですって!」
ムウ「すまん、何とか間に合ったな。他の乗組員は、現在収容中だ。取りあえずこのメンツで何とかするしかない。いいか?」
宗介「了解です、少佐殿!」
宗介「ふう・・・ヴォイウスチェンジャー機能以外は問題はないな・・・」
ヒカル「わぁ〜! ボン太くんだ!」
宗介「知っているのか!?」
ヒカル「これって『ふもふもランド』のマスコットキャラクター『ボン太くん』でしょ」
宗介「デザインはそうなっているが、中身はミスリルが軍や警察向けに開発したパワードスーツ、一種のアームスレイブだ」
デビット「これでASなのかよ!?」
宗介「スペックデータによると、作的性能を大幅に強化、人間離れしたシルエットにより対人ステルス性も備え、小型だがM9と同等の戦闘力があり、強襲偵察用としては最強の機体だ。自分が極秘でテストをしていたのだが、こうなってしまったらしかたがない。引き続きここでテストを行おう。早速、艦長殿に相談しなければ・・・」
デビット「こんなので、ほんとに大丈夫なのか!?」
リョーコ「さっきの戦闘を見ている限りだと、まあ大丈夫じゃねぇのか」
ヒカル「あ〜っ、もふもふして、気持ちいい!」
デビット「これでねえ・・・」
:
(「アークエンジェル/食堂」の場面へ)