ブレード(うぅっ! 死んでたまるか。俺は・・・ 俺はまだ死ねないんだぁっ!!」
ルリ「・・・やられちゃったみたいですね」
ユリカ「ルリちゃん、あれ回収できるかな」
ルリ「今は無理じゃないですか。一応トレースしておきます」
リョーコ「後は奴だけか」
甲児「結局エイリアンと戦うだけで、オレたちには攻撃してこなかったぜ」
豹馬「何者なんだ、あれは」
ブレード(・・・・・・)
デビット「なんだか嫌な緊張感が漂ってきたぜ」
(ブレード移動。しかし敵が出現。かこまれる。)
ブレード(くっ、しまった!)
統夜「まだ残っていた!?」(カルヴィナ「まだ残っていたようね」)
(ブレード、攻撃される)
ブレード(ぐぅぅぅぅっ! くそぉっ! 死んでたまるか。俺は・・・ 俺はまだ死ねないんだぁっ!!」
(ブレード、敵を全滅させる)
ブレード(うぅぅ・・・)
ちずる「すごい・・・」
アキ「でも、何か様子が変だわ」
ルリ「あの人型、動きが停止した。自由落下状態に移行。こっちもかなりやられちゃってたみたいね」
ユリカ「じゃあ回収しちゃいましょう! 近くの人、お願いしますね!」
ルリ「エイリアン、残存なし」
ユリカ「ルリちゃん、さっきのは?」
ルリ「まだトレースしてます。流されているみたいです」
ユリカ「回収します。近くの人、お願いしますね」
ダガー「貴様を逃したおかげで、俺は役立たず呼ばわりよ。この恨み、じっくり晴らさせてもらうぞ。そらそらそらっ」
Dボウイ「くそっ・・・」
Dボウイ「なんとか町の外へ出なければ・・・」
ダガー「ハハハハッ!! 逃げろ逃げろ。はいつくばってどこまでも逃げるがいい!」
Dボウイ「くそっ、ようやく外か。だがこれで・・・。テックセッタァァァーッ!」
Dボウイ「ぐわぁぁぁぁぁーっ!」
ダガー「ぐははははっ! 無駄だ。町の周囲にも干渉スペクトル装置が設置してあるのだ」
Dボウイ「なんだと・・・」
ダガー「裏切り者ブレードよ。そろそろ遊びは終わりだ。チリとなって消えるがいい!」
Dボウイ「く、ダ、ダガー・・・ここまでか・・・ここまでだったのか、俺は・・・」
アキ「あれは、Dボウイ!? みんな、急いで!」
ノアル「ラダムは片付けた。いそぐぜ!」
ダガー「くそっ、ブレード! 貴様またしてもこの俺を!」
ダガー「なんだと!? くそっ、奴め地球人ではないな」
ダガー「なんだと!? くそっ、地球人ごときに・・・」
ブレード「逃げる気か、ダガー!」
ダガー「ブレード、このままで済むと思うなよ。貴様は気づいていない。もはや貴様には我々と戦うことなど出来んということをな。いずれじっくりとなぶり殺してやる」
(ダガー撤退)
ダガー「おのれ、おのれブレード! この次は必ず・・・」
ダガー「おのれ人間どもめ! この次はまず貴様たちを血祭りにあげてくれる!」
ブレード「逃げるつもりか!」
(ブレード、ダガーの隣に移動)
ブレード「お前にこの次などない! さらばだ、テックマンダガー! ボルテッカァァァーッ!!」
(戦闘シーン。ブレードがボルテッカでダガーを撃破。)
ダガー「うおぉぉぉっ!?」
アキ「やったわ!」
ブレード(・・・これで、1人)
ブレード「来たな、ラダムッ!! いくぞ!」
ユリカ「みなさん、相手は宇宙生物です! 遠慮しないで思いっきりやっちゃってください!」
Dボウイ「ラダムが来たのか。くそっ、こんなときに・・・」
ユリカ「みなさん、相手は宇宙生物です! 遠慮しないで思いっきりやっちゃってください!」
エビル「フフッ、なるほどね。これがブレードとその仲間たちというわけか。ラダム獣たちの手に余るというなら、再会はもっとちゃんと演出しなくちゃいけないな」
(エビル撤退)
ブレード「ッ!?」
アキ「どうしたの、Dボウイ?」
ブレード(なんだ、今の感じは。敵の新しいテッカマン・・・そうなのか。今度は誰なんだ・・・)
Dボウイ「ッ!?」
レイン「Dボウイ、どうしたの?」
Dボウイ「いや、なんでもない」(今の感じ・・・敵の新しいテッカマンがいた? 今度は誰なんだ・・・)
ルリ「ラダム獣はすべて撃破しました」
ユリカ「Yユニットもちゃんと動いてくれたみたいですね。みなさんお疲れさまでした。帰還してください!」
:
ムウ「わかった。俺もできりゃなんとかしてやりたい。みんな、頼むぜ。Dボウイにやられて落ちんでくれよ」
キラ「はい!」
カガリ「あいつは私たちの仲間なんだ。そんな簡単に見捨てられるか」
統夜「頼むぞ、なんとかもとに戻ってくれよDボウイ。俺たちにあんたをやらせないでくれ」
カティア「・・・どうしますか」
カルヴィナ「まだ、このくらいならなんとかしてみせるわ。でもいざとなったら、ブレードは撃つ。誰がなんといおうともね。あいつらに勝つために、こんなことで被害を出させるわけにはいかない」
アキト「ブレードは俺たちが食い止めてみせる。だからなんとかしてくれよ!」
ドモン「フン、いいだろう。奴くらいあしらえないようでは、俺の修行もまだ足りんということだからな」
勇「やらっていうならやるけどさ。どういう連中なんだこいつら。頼むぞブレン。こんなんでやられちゃ、たまらないからな」
ユウ・ブレン「・・・・」
比瑪「そうよ、まだ絶対に無理って決まったわけじゃないもの! あきらめてたまるもんですか!」
エイジ「了解ですフラガ少佐。レイ、テッカマンブレードは攻撃目標からはずす。攻撃があった場合には全力で回避行動をとる」
レイ「レディ」
雅人「あ〜あ、無茶なことになっちゃったなぁ」
亮「フッ、だがこのくらいの方がやりがいがある」
忍「ああ、もうしばらくくらい、あいつをやらずに保たせてみせるぜ!」
沙羅「ミリー、アキ、頼むよ。あいつに声が届くなら、あんたたちだろうからね」
宗介「まるでアマチュアの考え方だ。こんなことでは命がいくつあっても足りないだろう」
マオ「だったらやめとく?」
宗介「いや・・・まずはエイリアンの排除を行うことには異論はない」
マオ「はいはい」
甲児「オレがカイザーを暴走させちまった時も、あしゅらに捕まった時も、みんなが助けてくれたんだ。今度はオレがなんとかしてみせるぜ!」
一平「とはいえ、こいつはちょっときついぜ」
めぐみ「でも艦長たちの決断を無駄にしたくないわ。なんとかできるといいのだけれど」
健一「とにかく、まずはラダム獣から片付ける。いいなみんな」
マサト「本当になんとかできるのかな・・・」
美久「わからない。でも艦長たちがそう決めたのなら、やってみるだけよ」
マサト「・・・そうだね。僕も彼を撃つようなことはしたくない」
ルリ「ホント、バカばっか」
ミリー「そんな」
ルリ「でも私もバカになったみたいです。オモイカネ、テッカマンブレードのセンシング。脳波状態をモニタして」
ミリー「ありがとうルリルリ!」
バルザック「フン、いいだろう。だがラダム獣どもを片付けるまでだ。それまでになんとかできなければ、貴様たちで責任をもってあの化け物を始末してもらうぜ。いいな」
アックス「ハハハハッ、ガラクタのくせになかなかやりおる」
ブレード「アックス!」
アックス「ふふふっ、ツメが甘いなタカヤ坊。今日はこれで退却しよう。次に会うときを楽しみにしているぞ。はははははっ!!」
アックス「シンヤ坊! いや、エビル様!」
エビル「ブレェェェェドォォォッ!!」
エビル「おのれ人間どもめぇっ!」
ブレード「エビルッ!」「とどめだ! ボルテッカァァァーッ!!」
エビル「やらせるかっ! サイ・ボルテッカァァァーッ!!」
ブレード「なに!? ボルテッカが・・・」
エビル「貴様のボルテッカなどで、この俺が倒せるものか」
:
:
ブレード「エビル・・・これで終わったのか・・・?」
アックス「何と!? ええい、エビル様ともあろう方が、ふがいない!」
ランス「エビル様を退けたか!? ブレード、こざかしい真似を!」
ソード「何だ今の攻撃は!? おのれ裏切り者め、どこまでも邪魔をする!」
アックス「くっ・・・タ、タカヤ坊・・・!」
ブレード「・・・ゴダード!」
アックス「ふ・・・、肉を切らせて骨を断つ・・・死線をくぐり抜けた、戦士の意地か・・・。強くなったな、タカヤ坊。この俺を、ついに越えた・・・」
ブレード「俺は強くなどなりたくなかった! 戦うことなどしたくはなかった、本当なら!」
アックス「さらばだ、タカヤ坊!」
ブレード「ゴダードォォォッ!」
(アックス爆発)
ランス「何だと!? ちっ、アックスめ、ふがいない!」
Dボウイ「チーフ、ミユキは・・・ミユキの具合は!?」
フリーマン「・・・・・・」
Dボウイ「どうしたんだ、何とか言ってくれ! 何故黙って・・・!」
ミユキ「お兄ちゃん!」
Dボウイ「ミユキ!? お、お前・・・」
ミユキ「お兄ちゃん、お兄ちゃん!」
フリーマン「見ての通りだ。奇跡と言っていいだろうな」
Dボウイ「ミユキ・・・ミユキ、治ったのか・・・!? ミユキ、ミユキッ!」
ミユキ「お兄ちゃん・・・っ!」
ノアル「おいおい、人が悪いぜ、チーフ!」
アキ「Dボウイ・・・よかった・・・」
フリーマン「間一髪だった。あとわずかでも再生が不完全だったら命はなかっただろう」
Dボウイ「それじゃ、ミユキは・・・本当に?」
レイン「今チェックしたけど、大丈夫。テックシステムのダメージを克服したわ。すっかり元気よ」
アキ「Dボウイ! おめでとう、よかったわね!」
Dボウイ「ミユキ・・・みんな・・・ありがとう」
ミユキ「本当にありがとうございます。何て御礼を言ったらいいか」
ノアル「いやいや、礼なんていいよ。さあて、これで後はラダムの本拠地を見つけるだけだな」
ミユキ「・・・そのことでお話があります」
レビン「何、改まって」
ミユキ「私が意識をなくしている間に、ずいぶん時間がたってしまいました。地球上のラダムの樹が開花するまで、もうほとんど時間がありません」
バルザック「時間がないってのは、具体的に言うと?」
ミユキ「最悪の場合・・・あと数日」
レビン「あと数日ですってえ?」
Dボウイ「ミユキ、本当か?」
ミユキ「本当よ。そしてラダムの花が開くとき、侵略は最終段階を迎える・・・その意味は・・・」
フリーマン「今ならば私にも見当が付く。ラダムの花は、地球人を取り込んでテッカマンにするシステムだね?」
ミユキ「はい」
バルザック「な、何だと!? そうか、最初にアルゴス号の乗組員を襲ったのは、そいつか!」
レビン「待ってよ、ラダム樹は地球全土に繁殖してるのよ・・・それがあと数日で開花するって?」
Dボウイ「くっ・・・チーフ! すぐにでもラダムの母艦を!」
フリーマン「わかっている。現在、ミリーとホシノ君が分析したデータがあるが、最後の決め手に欠ける状態だ。ミユキ君の記憶から何らかの手がかりが得られればいいのだが。協力してくれるね」
ミユキ「はい、もちろんです! そして私も戦うわ、お兄ちゃんと一緒に!」
Dボウイ「ミユキ・・・俺を助けるために・・・ミユキ! くそおっ、俺は・・・!」「く・・・っ! う、うう・・・」
アキ「Dボウイ・・・」
ノアル「あいつ、また身内をなくしちまったな」
ミリー「ど、どうして・・・? どうしてDボウイばっかり、こんな・・・」
レビン「ちょっとミリー! しっかりなさい」
フリーマン「Dボウイ、辛い気持ちは分かる。だがここで悲しんでいる時間はないぞ」
Dボウイ「・・・・・・」
アキ「チ、チーフ!」
ノアル「チーフ、そいつは酷じゃないか? こいつはたった今・・・」
フリーマン「酷なのは承知の上だ。Dボウイ、ミユキ君が出撃する直前に、我々に残したメッセージがあった。悪いが、先に見せてもらったよ」
Dボウイ「ミユキのメッセージ・・・?」
フリーマン「諸君も聞きたまえ」
ミユキ(映像)「スペースナイツのみなさん、ナデシコの、アークエンジェルのみなさん。本当にありがとう。そしてごめんなさい」
Dボウイ「ミユキ・・・」
ミユキ「どうしても言っておかなければいけないことがあります。私が意識をなくしている間に、ずいぶん時間がたってしまいました。地球上のラダム樹が開花するまで、もうほとんど時間がありません。最悪の場合は、あと数日」
レビン「あと数日ですってえ?」
バルザック「そいつは本当か!?」
ミユキ「そしてラダムの花が開くとき、侵略は最終段階を迎える・・・その意味はおわかりだと思います。私のクリスタルを、分析して下さい。ラダム母艦の手がかりが何かつかめるかも知れない。私にはもう、必要ありませんから」
Dボウイ「ミユキ・・・お前、最初から死ぬつもりで・・・」
ミユキ「最後に・・・会えてうれしかった、お兄ちゃん。さよなら」
Dボウイ「ミユキ! ・・・くっ、ミユキ! う、うおおおおおおおおっ!」
ノアル「何てこった・・・」
フリーマン「今ならば私にも見当が付く。ラダムの花は、地球人を取り込んでテッカマンにするシステムだ」
バルザック「な、何だと!? そうか、最初にアルゴス号の乗組員を襲ったのは、そいつか!」
レビン「待ってよ、ラダム樹は地球全土に繁殖してるのよ・・・それがあと数日で開花するって?」
Dボウイ「チーフ、ラダム母艦を突き止めてくれ! ミユキの・・・妹の死を、無駄にしてたまるか! 俺はラダムを倒す! 俺のこの手で!」
フリーマン「無論だ。ミリー、今までのデータは整理してあるな? ミユキ君のクリスタルの分析結果をそれに加える。すぐにかかろう」
ミリー「ラーサ! 待ってて、Dボウイ!」
:
Dボウイ「アキ、そのDボウイというのは止めないか? 俺にはアイバ・タカヤという名前がある」
アキ「え、え? ・・・タ、タカヤ・・・さん」
Dボウイ「アキ、さっきから聞こうと思っていたんだが」
クルツ「うん、いいわねお二人さん! ようやく一歩前進か」
アキ「きゃっ!」
Dボウイ「? 何のことだ?」
ミユキ「クルツさん! お兄ちゃん達の邪魔しないで下さい!」
美久「クルツさん、からかっちゃいけないと思います」
沙羅「どうしていちいち出てくるかね、この男は」
亮「他に楽しみはないのか?」
クルツ「ふっ、人は戦いのみで生きるにあらず。恋愛なくして何の人生かね君達」
ジュン「程度って物があるでしょ。大体そんなこと言って、自分の本命はどうなの?」
雅人「あ、そうそう! 案外、人の事に構ってばっかりって事はさあ」
クルツ「し、失敬だな! ミスリルのジゴロと呼ばれたこのクルツ・ウェーバー、地球に帰ればそれこそ・・・」
:
マードック「整備は応急でいい! 敵さん、完全に撤退した訳じゃないからな!」
本田「ベガスもだ。燃料補給が終わったらそのまま待機」
ベガス「ラーサ」
フェステニア「あれ? Dボウイ、何してるの?」
カティア「捜し物ですか?」
Dボウイ「俺のクリスタルがないんだ。あれがないと・・・」
メルア「え? だってクリスタルは・・・」
ノアル「お、おいDボウイ。お前何言ってるんだ」
Dボウイ「クリスタルがないとテックセット出来ない。くそ、まさか戦闘中に・・・」
ミユキ「お兄ちゃん、落ち着いて! どうしちゃったの?」
バルザック「おい、落ち着けDボウイ。どうしたってんだ?」
(BGM変化)
アキ「Dボウイ、あなたまさか・・・」
Dボウイ「よしてくれ、アキ! 何故俺をDボウイなんて呼ぶんだ?」
ノアル「お、おまえ・・・」
Dボウイ「Dボウイって何のことなんだ? 何故俺を・・・」
アキ「D・・・ボウイ・・・そんな・・・」
レビン「あ、あたしチーフ呼んで来る!」
Dボウイ「俺は・・・どうしたんだ?」
ノアル「チーフ、Dボウイの奴どうしちまったんです?」
Dボウイ「チーフ、俺は・・・記憶を無くしているのか?」
フリーマン「ブラスター化の弊害と見るしかないようだな。それが脳神経への異常という形で現れた。肉体崩壊の代わりに神経核が麻痺し、君は徐々に記憶を失い始めているんだ」
レビン「そ、それじゃこのまま変身し続けると・・・」
ミリー「何もかも忘れてしまうの? わ・・・私達の事も? そんなのって!」
フリーマン「何もできないことを済まないと思う。Dボウイ、テッカマンになって戦うことを止めるなら、少なくとも今以上の事は起きないだろう。私にはそれしか言えない」
Dボウイ「戦うことを止めれば・・・」
レイン「それがいいわ。もう充分戦ったんだから」
アルゴ「恥じることは何もないぞ」
バルザック「ああ、お前に頼りっぱなしじゃ、俺達の立場がねえからな」
ミユキ「お兄ちゃん・・・もうお終いにしよう?」
ノアル「ま、後のことは心配するな」
Dボウイ「みんな、済まない。だが・・・俺が最も恐れるのは、ラダムへの怒りと憎しみを忘れることなんだ」
アキ「Dボウイ!」
Dボウイ「それさえ無くさない限り、俺は戦う。家族をラダムに奪われた、俺の宿命だからだ」
ミユキ「・・・そんな・・・お兄ちゃんは・・・」
アキ「・・・そんな・・・宿命なんて・・・」
ドモン「貴様の覚悟、しかと承知した」
レイン「ドモン!? で、でも・・・!」
ジョルジュ「いえ、もう少しお聞きなさい」
レイン「ジョルジュ・・・」
ドモン「その覚悟があれば、何も言うことはないだろう。家族を失い、肉親を敵に回す宿命は、最後まで背負いきるしかないだろうからな」
サイ・サイシー「アニキ・・・」
ドモン「だが、お前には仲間がいる。仮にお前が忘れてしまってもだ」
アレンビー「そうよ、私達は忘れないから!」
忍「安心しろ。もしもの時はぶん殴って思い出させてやるぜ」
比瑪「ていうかさ、記憶が無くなる前にラダムをやっつけちゃえばいいんだよ」
Dボウイ「みんな・・・」
:
:
ブレード「うおおおおっ! シンヤァァァァッ!」
(ブレードがMAP中央に移動。敵増援が通路に出現。)
ノアル「な、何だと!? しまった、分断されたか!」
レイピア「お兄ちゃん、戻って!」
アキ「Dボウイ、戻って!」
マリュー「各機に告ぐ、中央の敵を排除しろ! ブレードを孤立させるな!」
エビル「他の誰にも邪魔はさせないと言った! さあ兄さん、決着を付けよう! 最高の舞台じゃないか!」
ブレード「望むところだ! 行くぞシンヤァッ!」
:
シンヤ「素晴らしいよ、兄さんは・・・本気で僕と、戦ってくれた・・・ようやく・・・これで・・・」
ブレード「シンヤ、もういい・・・それ以上しゃべるな」
シンヤ「嬉しいな・・・嬉しいのに、悲しい。いつまでも戦っていたかったのに・・・目標がなくなっちゃったじゃないか、ふふ・・・」
ブレード「シンヤ! しっかりしろ、シンヤァッ!」
レイピア「シンヤお兄ちゃん!」
シンヤ「・・・ごめんね、兄さん・・・」
ブレード「シンヤ・・・シンヤ! シンヤァアアアッ!!」
:
オメガ「おおお・・・タカヤ、シンヤ・・・ミユキ、ゴダード・・・父さん、母さん・・・フォン・・・」
ブレード「・・・ケンゴ兄さん・・・帰ろう、家へ・・・」
オメガ「おお・・・おおおおおおおおおおっ!!」
ブレード「兄さん・・・」
(爆発)
サイ「敵反応、完全に消滅しました!」
レイピア「お兄ちゃん・・・これで、もう・・・」
ブレード「終わったよ、シンヤ・・・」
ブレード「終わったよ、ミユキ・・・」
アキ「Dボウイ・・・やったのね、とうとう・・・」
フリーマン「みんな、良くやってくれた。ラミアス艦長、感謝する」
マリュー「いえ、ミスター・フリーマン。乗組員全員のおかげですわ」
フリーマン「そうだな・・・後はコロニーを完全破壊し、全てのラダムを根絶すれば、地球は救われる」
マリュー「よし、全機撤収! コロニー中枢を破壊するわよ!」
ブレード「終わった・・・本当に、これで全ておわったんだ、みんな・・・」
:
ミリー「みんな・・・」
レビン「そうよ、きっと生きてるわよ・・・もう、さっさと出てきなさいったら、Dボウイ!」
アキ「Dボウイ、帰ってきて・・・例え記憶を、何を失っていてもいい。生きているあなたが帰ってきてくれれば、それで・・・」
ミユキ(通信)「きっと生きてるわ。もう一人にしないって約束したもの。お兄ちゃん!」
フリーマン「そうだ、諦めるな。万に一つでも可能性があるなら、決して諦めてはいかん・・・!」
ノアル(通信)「こちらノアル、前方に漂流物! ただのデブリじゃねえ、識別信号が出てる!」
アラン「何だと!? 接近できるか、ノアル!」
ノアル(通信)「わかった、やってみるぜ。そっちの光学映像を送る、解析してくれ!」
ミリアリア「艦長!」
マリュー「ええ。拡大して!」
(BGM開始)
アキ「Dボウイ・・・! それに・・・」
レビン「ソルテッカマン!? バ、バルザックじゃないの!」
ノアル(通信)「おい、バルザック! バルザック、返事しろ! お前、Dボウイを・・・」
バルザック(通信)「・・・遅えよ、お前ら・・・。男二人連れを・・・いつまで放っときやがる」
ジュン「バルザック!」
鉄也「生きていたか、二人とも!」
レビン「バルザック! あなた最高よ!」
フリーマン「・・・神よ、生まれて初めてあなたに感謝します・・・」
ミリー「Dボウイ! Dボウイだわ!」
ノアル(通信)「おいDボウイ、Dボウイ!」
ブレード「・・・・・・」
レビン「ノアル、ちょっとどうしたのよ!」
ノアル「みんな喜べ、Dボウイは生きてるぜ! この野郎、どれだけ心配させたと思ってやがる!」
アキ「Dボウイ・・・ああ・・・」
フリーマン「・・・神よ、生まれて初めてあなたに感謝します・・・」
Dボウイ「・・・・・・」
アキ「Dボウイ・・・」
Dボウイ「ア・・・ア・・キ・・」
アキ「Dボウイ、私がわかるの!?」
Dボウイ「ああ・・・アキ・・・ノアル、チーフ・・・それにみんなも。忘れてなんかいない」
ノアル「Dボウイ!」
ミユキ「お兄ちゃん・・・」
レビン「よかった・・・もう、死ぬほど心配したんだから!」
Dボウイ「俺は・・・俺は生きていたのか」
ジュン「バルザックがあなたを見つけて一緒に脱出してくれたの。今メディカルルームにいるけど、彼も大丈夫よ」
Dボウイ「バルザックが? ・・・そうか・・・バルザックも、生きていたんだな」
比瑪「たぶん、ベガスがあなたのこをかばってくれたんじゃないかな。いい子だね、あの子」
Dボウイ「ベガスが? ・・・そうか・・・ベガスが俺を・・・」
レイン「おめでとう、Dボウイ君。やっとラダムを倒せたわね」
Dボウイ「ラダム・・・ああ、そうだな。ラダムを、ようやく倒すことが出来た・・・みんなのおかげだ。ありがとう」
比瑪「うんうん、長かったよね。ほんと、よかった!」
:
フリーマン「Dボウイ、君はこのまま戦いを続けるつもりかね?」
Dボウイ「チーフ、戦う理由を覚えている限り俺は戦う。ラダムに対する怒りと憎しみは消えた。今度は仲間のために戦いたいんだ。頼む、最後まで共に戦わせてくれ」
ミユキ「お兄ちゃん・・・」
フリーマン「そうか・・・以前、こんな言葉を聞いたことがある。『忘却は最大の救済である』と。だが私は、必ずしもそうは思わなくてね」
ラクス「人は望む物がある限りそれを追って生きる・・・だから前に進めるのですわ」
Dボウイ「俺の望む物・・・?」
ラクス「あなたはそれを思い出されたのですね」
フリーマン「バルザック・アシモフ。C・E76年、対ラダム拠点攻略作戦に置いて、仲間のためにその代え難い命を掛け、敵と共に散った」
本田「・・・くっ・・・」
レビン「ぐすっ、うう・・・ひっく」
ミリー「バルザック・・・」
フリーマン「我々は彼の勇気を永遠に忘れず、地球圏防衛のため、より恥じぬ戦いを続けることを誓う。願わくば彼の魂が、ここより地球に戻って安らかであらん事を」
アキ「さよなら・・・バルザック」
ミユキ「バルザックさん・・・」
ノアル「あのバカ野郎・・・女を置いてきぼりにするなんざ、最低の男だぜ」
Dボウイ「バルザック・・・さらばだ・・・」
フリーマン「スペースナイツ総員! バルザック・アシモフの魂に、敬礼!」
:
リョーコ「しっかしなあ。前から比べると、ほんと感じが変わったよな、お前」
アンナ「すごく優しい目をしてたんですね。昔は、正直ちょっと怖かったです」
Dボウイ「そ、そうだったか」
ミユキ「これが元々のお兄ちゃんなんですよ。ね?」
アキ「これが元々のDボウイだったのよ。ね?」
Dボウイ「いや・・・自分ではわからないが」
ヒカル「うそ〜、照れてる!」
アキト「本当だ。初めて見た」
ミリー「ふふふ・・・」
バルザック「未来を完全に予測するなんて、誰にもできないと思うわ。統夜(カルヴィナ)さんにジェネシスの光の記憶があったとしても、それが何だか知ったのはあれを目にしたからでしょう?」
バルザック「未来を完全に予測するなんて、神様でもなきゃ不可能だよ。おたくらにジェネシスの光の記憶があったとしてもだ、結局それが何だか知ったのは、あれを目にしたからだろう?」
統夜「・・・そうですね。考えても仕方ないか」
(フェステニア「・・・そうだね。考えても仕方ないか」)
Dボウイ「ああ。俺達が今考えるべき事は、他にある」
(カルヴィナ「忘れちゃいなさい。私達が考えるべき事は、目の前にあるんだから」
ノアル「ザフトのジェネシス、連合の核・・・頭が痛いぜ、まったくよ」