エクソダスギルティー」「探偵紳士DASH!

 「エクソダスギルティー」「探偵紳士DASH」ともにアーベルより発売されたADV。アーベルという会社の代表取締役菅野ひろゆき氏は過去に剣乃ゆきひろの名前で「イヴ・バーストエラー」、「デザイア」、「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」などの名作ADVを制作した人。尚「エクソダスギルティー」はプレステで発売され、後にドリキャスでリメイク版の「エクソダスギルティー・ネオス」が発売されたが、僕が実際にプレイしたのはプレステ版。


■エクソダスギルティー■■

 主人公、時代設定がそれぞれに異なる3つのシナリオ、過去編・現在編・未来編を解いていくのだけど、ゲームを進めていくうちに出てくる謎や世界観が3つのシナリオを互いに結びつけていく展開になっていて、全体で壮大なストーリーになっている。過去編に登場したアイテムが別の時代のシナリオで出てきたり、逆に未来編で出てきた謎や手がかりが別の時代のシナリオで重要な意味を持つ展開になったり。個人的には「YU-NO」や「バーストエラー」の方が好きだけど、しかし菅野ひろゆき氏のゲームらしく独特な世界観と豊富な伏線、意外性のある展開は流石。

 別にボイスがあるからってゲームとして優れているってわけじゃないけど、ゲーム中のセリフは全てテキストのみでボイスは一切なし。尚、後で発売されたドリキャス版「エクソダスギルティー・ネオス」ではグラフィック的な追加要素の他、ボイスも追加されている。


■探偵紳士DASH!

 主人公の悪行双麻(「あぎょうそうま」と読む)は道を歩けば銃撃戦に出会い、喫茶店でコーヒーを飲めば強盗が押し入り、事務所に戻れば瀕死の美少女が縛られている。運は極悪、腕は超一流。持ち前の悪運で変な依頼が来たり、ヤバい騒動に巻き込まれたり・・・というストーリー。なお、双麻は性格的に「イヴ・バーストエラー」の主人公・天城小次郎に似ている(ボイスも小次郎と同じ子安武人)。

 序盤は、イベントを起こすために何のヒントもなく町中をひたすら歩きまわらなくてはいけない、という感じだったけど、1つめ、2つ目の事件が完了する寸前になってくると、ストーリーの方も面白くなってきた。エンディングまでに5つの事件を解決していくのだけど、個々の事件から後に続く伏線、後に続く事件に関係するキャラが登場し、話として1つの流れになっていく展開が面白かった。

 全般的に「どこに何時に行く」という行動はプレイヤーが決めるけど、推理とかはストーリー(セリフ)が自動的に進んで双麻が勝手にやってしまう(2箇所だけ自分で考えるトコがあったかな・・・)。ただし、双麻が状況を推理して思考していくところは論理的な感じで面白かった。

 雰囲気的にはハードボイルド?、時々コミカル。ふざけたコマンドやメッセージも時々でてくる。菅野ひろゆきの他のゲームよりもコミカル度は高いと思うけど、でもシリアスな所はやはりシリアスで、全般的な雰囲気はやはり菅野ひろゆきテイストになっている。

 

操作性

 プレイしてて面倒だったのは移動。ゲームシステム上、街のいろいろな場所を歩き回るのだけど、移動する時、マップから目的地を選ぶという方式ではなく、昔からあるアドベンチャーと同じスタイルで、例えば町外れから住宅街に行くのに、町外れ→事務所前→セントラル街→ホテル前→中華街前→住宅街、という具合に移動しなくてはいけない。ただ、演出として、ストーリー上ある場所へ行くのに、その途中の場所でちょっとしたイベントがあったり・・・ということもあるので、一概にダメとは言い切れないけど・・・。

 その他にはそれほど気になる点はなく、Lボタンでそれまでのメッセージをある程度読み返せたり、Rボタンで高速スキップできるのは便利。ロード画面で、セーブするまでに起きたイベントが5つまで順に表示されるので、どこまでゲームを進めたファイルなのか確認する時、長期間ゲームを中断してしまった時には有り難い。

 

時間の概念

 「探偵紳士」には時間の概念がある。場所を移動する時に30分経過し、特定の時間&場所でイベントが発生したり、特定の時間にある場所に入れる、というシステムになっている。依頼を解決した日数に応じて報酬が変化するというシステムなので、無駄なく行動する(どこで何時にイベントが起きるかメモって、どう行動すればいいか計画する)方がいい。ただし、クリアするのに最低限必要なお金というのはそれほど多くなく、なんとかなるバランス(アイテム(CGやビデオ)を全部買おうとか、達成率を100%にしてクリアしようとか考えると、少し難しいけど)。


管理者:中霧里五
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