平凡な大学生、ネジ・タイヘイの部屋を覗き、ネジの私生活にいろいろと干渉し、ネジの人生を面白おかしくしよう、というゲーム。
基本的にプレイヤーはネジを直接動かすことはできない。ネジにこういう行動をやらせようと誘導することが可能で、例えば、CDリモコンをクリックし続けると少し経つとCDを聞くようになるし、水道をクリックし続ければ、しばらくしたら水を飲む。
ただし慣れないとよく分からないし、戸惑うことも多いかもしれない。 チュートリアルというものが「ルーマニア」には一応あるけど、しかし「ルーマニア」のチュートリアルは親切丁寧に教えてくれるタイプのものではないし。
ナビ
ルーマニアでは「ナビ」という一種のミッションのようなものをクリアしていくことでゲームが進む。ある期間内にネジにこういう行動をさせるとネジに波乱万丈の人生を送らせることができる、要するにシナリオが進む、という感じになっている。
どういう行動をとらせればいいか直接的な表現で言われるわけじゃないけど、ヒントを含んだデモが毎回流れる。
しかしこのナビを達成するということが結構難しい。どうやれば達成できるか分かりにくいナビもある。
一時にたくさんの行動をネジにさせなくてはいけないナビもあり、例えば180秒以内にネジに演劇雑誌を読ませて、チケットを見させて、ポストを調べさせて、ダイレクトメールを見させてクリアなんて代物もある。その他にも「やり方が分かってもクリアするのが困難なナビ」は多い。
やってて思い通りに行かないネジにイラついて「こんな時にタバコ吸ってくつろぐんじゃねぇ!」という感じについ口に出てしまうことも・・・。
なお、初めのナビの結果によって話が分岐する。最終的なエンディングは4つ。 ナビによっては失敗するとゲームオーバーになったりするけれど、基本的に話としては大体一本道。
シナリオ、登場人物
「ルーマニア」のことを初めはてっきりセガお得意のバカゲーだと思っていたんだけど、意外にもバカゲーとしての強烈さが薄い感じで、ちょっと上品な感じ。
いろいろ原因はあるだろうけど、おそらく、シナリオも登場人物も基本的にマトモなのが原因だと思う。 ただしマトモ=つまらない、というわけではなく、むしろシナリオはセガにしては(失礼)かなりいい。
また、プレイヤーは基本的にネジの部屋しか覗くことができないので、部屋の外で起こったことに関してはゲーム中に映ることはないのだけど、しかし、それでも話としては全然無理がなく、むしろ1部屋しか映らないことによって独特な話展開になっている。
部屋の描写に限らず、ネジが部屋にいない昼間に見ることができる日記とか、留守電に入る電話とか、その他にも話を形作るものが色々とあるのも効果的。
全体的にセガにしては(たびたび失礼)洒落たセンスを感じさせる。
ラジオ、CD、TV
単にナビを達成するということだけではなく、ゲームとしてネジの私生活を覗いて色々と試して見ることも、ゲームの重要な目的の1つとなっている。
ゲーム中、ネジが聞いたラジオとかTV番組とかCDの曲とかは「おまけモード」とかで聞けるようになっている。 ラジオやテレビの内容自体もちょっと変わっていて面白い。
量が半端でないので、全部コレクションするのは至難の技。