国同士の戦争、独立勢力の結成、渦巻く謀略、といったものがテーマなっているRPG。「水滸伝」と名前が付いているものの世界観としては西洋ファンタジー風。ただし、仲間になるキャラが108人いるのは「水滸伝」と同じ。
108人の仲間
僕は「108人も仲間がいるのは面倒くさそう」と思っていた。実際、108人の仲間全てが主役をはれるほど個性的なわけではないし、特に仲間になるかならないかがプレイヤー次第というキャラはその場限りのキャラであることも多い。
しかし強制的に仲間になるキャラクターなどは描き方が非常に印象的。このキャラがこういう考えを持っている、だからこういう行動をとる、ということがキャラのセリフなどからひしひしと伝わってくる。国同士の戦争というものを1つの大きな軸とした全体の構成であるけど、ストーリー上の細かい所でなかなか感動的な話が散りばめられている。
108人の仲間は仲間ごとにいろいろな特徴があるため、108人もいる仲間を認識しやすい。戦闘で活躍する仲間もいれば、パーティーには加わらず、戦争イベントで指揮官や副官として活躍する仲間もいる。例えば、アレックスやハンスなどを仲間にすると本拠地で店を開いてくれる。ビッキーを仲間にすると特定の場所にテレポートできるようになり、テンプルトンを仲間にすると地図が表示され、とても便利。ヤム・クーやトニーなどを仲間にするとミニゲームができるようになる。
国同士の戦争
「幻想水滸伝2」はストーリーの大きな軸として”ジョウストン都市同盟”と”ハイランド王国”の戦争というものがある。謀略がうずまく帝国、都市同士の利害対立で連携して行動できない都市同盟という構図なのだけど、都市同盟の指導者達にしろ、王国の将軍にしろ、印象的な人物が多い。中でも絶対的な悪として君臨する”狂皇子ルカ・ブライト”のインパクトはでかい。
壮大な戦争ドラマというものを軸としながらも、主人公の親友”ジョウイ”や主人公の義姉の”ナナミ”達のように主人公から見て家庭的なつながりで結ばれている登場人物も多く、そして彼らがストーリー上に占める役割が非常にでかい。国同士の戦争という壮大なものと、義理人情や友情、愛情、といったものが等価なものとして存在している。
やりこみ要素
「幻想水滸伝2」はやりこみ要素が非常に豊富。クリアするだけなら20時間代でクリアは可能だろうけど、僕のセーブデータは100時間を超えていた・・・。
操作性、戦闘シーン
操作性の点では不満に思うことがそれなりにあった。まず斜め移動ができない点が目につく。それに仲間の数が多いので、仲間全員の能力値を確認したり、仲間同士の装備やアイテムの交換をもっと便利にできるようにしてほしいと感じた。パーティーに加わっていないキャラでもステイタスを見ることができたり、装備やアイテムの交換ができればもっとプレイしやすくなったと思う。
逆に快適に感じたのは左手だけで操作できること(L1ボタンが”決定”ボタンでL2ボタンが”キャンセル”ボタン)。戦闘シーンのキャラの動きもそこそこ派手で飽きにくく、しかも戦闘シーンはスピーディーでイライラしない。
オープニング
「幻想水滸伝2」のオープニングはすごい。ワルシャワオーケストラの演奏がバックに流れている。そして108人もいる仲間や敵キャラが次から次へと登場してくるのには圧倒された。