幻想水滸外伝Vol.1ハルモニアの騎士」「幻想水滸外伝Vol.2クリスタルバレーの決闘

  「幻想水滸伝2」の外伝と言えるテキストアドベンチャー(一部「1」のキャラも登場するけど)。 「2」の舞台になったハイラント王国、ジョウストン都市同盟の北の国・ハルモニア神聖国のナッシュ・ラトキエが主人公。 「Vol.1ハルモニアの騎士」 は時間軸が「幻想水滸伝2」の時と同じで舞台も共通。「Vol.2クリスタルバレーの決闘」は時間軸的には「幻想水滸伝2」のエンディング後で、舞台もハルモニアの方になる。

 

「幻想水滸伝2」もオープニングが印象的なゲームだったけど、「外伝」のオープニングも(プレステ2が出たご時世でも)非常に印象的。「2」がオーケエストラをバックにして108人の仲間が次々と登場するという壮大なオープニングだったのに対し、外伝のオープニングは民族音楽風の音楽をバックにして動きの豊かな映像がハイテンポで流れる。例えばVol.1「ハルモニアの騎士」のオープニングでは2分ほどの映像の中に「2」主人公とジョウイの戦闘シーン、クライブがエルザを追跡スルシーン、シード&クルガンとナッシュが闘うシーン、ジョウイとジルのダンスシーン、ナッシュVSシルバーウルフの戦闘シーンなど印象的なシーンが次々と流れる。音楽と映像がマッチしていて、音楽の調子が抑えめになる時は映像もあまり動きの激しくないシーンになる。

ストーリー的に「幻想水滸伝2」と密接な関わりがあるので、「2」をやっていないと全然楽しめない構成だけど、逆に「2」を遊んだ僕にとってはそれが良かった。特にVol.1「ハルモニアの騎士」はストーリーの時間軸が「幻想水滸伝2」と共通していて、「2」で直接描かれなかった話なども展開され、「2」をやった人がニヤリとする、なんてレベルを超えたものになっているのがいい。
1回クリアした後は、1回見たことのあるシーンのメッセージはR1ボタンを押して「メッセージ早送り」をONにするだけど自動的にスキップされる。
ストーリーが流れていき、ストーリーの所々で出る選択肢を選ぶことによって少し展開が変わるタイプなので、ストーリーを追うことだけ(文章を読むこと)だけでゲームが進み、プレイが面倒くさくなくない。
幻想水滸伝キャラが活躍する一方、外伝の主役ナッシュの方もキャラとしてある程度立っていて、いろいろ不運な目には遭うものの、戦闘力、判断力があり、過去に何かをもったキャラという感じで良かった。
   
エンディングまでひと続きの1つの話というより、1話で完結するエピソードが4つあるという構成になっている。1つのエピソードごとに話がまとまっていて、起承転結もとれていている。ただしボリューム的に少ないので、もうちょっとエピソードの数があった方が良かった。
8箇所にセーブできる点は便利。でもセーブに2ブロックとられるのはちょっと不便。
   
× クリアするまでの時間が短い(2時間ぐらい)。しかも、ストーリーの所々で出る選択肢を選ぶことによって少し展開が変わるタイプなのに、選んだ選択肢によって「その直後の展開が変わるだけ」というのがほとんどで、全体的なストーリーは基本的に変わらないので、2回か3回プレイしたら終わりのような気が・・・。
× プレイの仕方によってはEpisode3で隠しシナリオをやることができるけど、しかし隠しシナリオに到達するまでの条件が厳しいような気がする。
× オープニングは豪華だけど、ゲーム本編の画面はアニメーションが全然ない。別にアニメーションでゲームの面白さが決まるわけではないし、ボイスがないのだから逆にアニメーションしない方がいいのかもしれないけど、でもオープニングだけに力入れてあとは手抜きしたような感じがしてしまう。エンディングもゲーム本編のCGをちょっと加工したような感じの代物だし。
× テキストを少し前に遡って読むことができない。ボタンを押してしまって読む前にとばしてしまった文章を読むことができなくて不便。昔のアドベンチャーならともかくとして、今のテキスト式アドベンチャーだとその程度の機能が付いてるのが多いので、少し目立った。
× セーブ画面でプレイ時間しか表示されないのも見分けが付きにくいので、Episode番号やLPの数も表示してほしい。
× 個人的に感じたことだけど、お話として「Vol.1ハルモニアの騎士」の方が「Vol.2クリスタルバレーの決闘」より面白かった。

 

幻想水滸伝キャラの登場状況(Vol.1ハルモニアの騎士)

Episode1・・・シエラが活躍する話。時間軸的にはシエラがまだ同盟軍に加わっていない頃の話で、シエラの過去に関するエピソード、シエラが自分の過去に清算をつけるエピソードになっている。

Episode2・・・ミューズ市陥落直前の話で、「2」では直接描かれなかった話、ミューズ市陥落直前にジョウイがハイドライド軍に捕まった時の描写が描かれている。ジョウイやルカ、ジルがストーリーに深く関わり、それぞれのキャラの特徴をよく表した描写が多い。テンプルトン、ビクトール、フリック、ラムド、ピリカ、ナナミ、「2」主人公も登場する。キニスン、ハウザー、アンネリー、クライブ、シロ、マクシミリアンは一瞬だけ登場する(プレイの仕方によっては登場しない場合もある)。

Episode3・・・シード&クルガンとナッシュが闘う話。オープニングでも彼らの戦闘シーンが出てましたね。エルザも重要な役回りで出てきます。でもエルザは「2」でクライブの隠しイベントを発生させないと出番がないキャラなのに、しかもこのイベントを最後まで発生させるには終盤まで20時間でクリアしないといけないという厳しいイベントなのに、登場させちゃっていいのかなぁなんて気もしたけど(笑)。

Episode3(隠し)・・・ナッシュがワカバとしばらく一緒に行動するエピソード。あとエイダやホイも登場。隠しシナリオらしく、力が抜けた感じの展開で、「2」のキャラが次々と(強引に)登場してくる。バド、ボブ、シロウ、ガスパー、ラウラ、メイザース、アダリー、ヒックス、テンガアールは一瞬だけ登場。

Episode4・・・「2」では直接描かれなかったグリンヒル陥落直前の話。テレーズやシンの特徴がよく出てる描写、エピソードが多い。ニナ、エミリア、ジュド、ジーン、コーネルも登場する。、カーン、スタリオン、ゲオルグはプレイの仕方によって一瞬だけ登場する。

 

幻想水滸伝キャラの登場状況(Vol.2クリスタルバレーの決闘)

Episode1・・・アンリやマイクロトフが登場するけど、彼らに関する話というより、「幻想水滸伝2」の後で起きたある事件に偶然彼らが巻き込まれた感じ。ただし、プレイの仕方によってはアイリ・リィナ姉妹の過去に関する話を聞くことがあったり、マイクロトフ・カミュの騎士団入団時のことを聞くこともあるけど。アイリ、リィナ、ボルガン、マイクロトフ、カミュー、ロウエン、ギジム、コウユウ、ギルバートが登場。

Episode2・・・幻想水滸伝キャラは全く登場しない。外伝キャラ・ナッシュとレナのエピソード。

Episode3・・・フッチや幼竜ブライト、ハンフリーの後日談?。もちろん主役もこの3人。話にそれほどは関わらないもののシーナ、オウランも登場し、彼らの特徴をよく表した描写がされている。

Episode3(隠し)・・・ナッシュがメグ、ミリー、からくり丸、ビッキーとしばらく一緒に行動するエピソード。トニー&ユズ、バレリア&アニタ、アップル、ミルイヒ&エスメラルダ&ヴァンサン&シモーヌ、ローレライ&キリィ、2主人公&ナナミ&ジョウイ、1主人公&カスミ、テッド&テオ&グレミオがちょっとだけ登場。

Episode4・・・Episode2と同じく外伝キャラ・ナッシュのエピソードだけど、ササライがちょっとだけ出てきます。


管理者:中霧里五
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