第2次スーパーロボット大戦Z　破界篇

内容

　スーパーロボット大戦シリーズ。
　ストーリーがダイレクトにつながっているわけではないが、PS2で発売された「スーパーロボット大戦Z」の続編になる。
　今回の続編として「第2次スーパーロボット大戦Z　再世篇」が発売される。「破界篇」と「再世篇」はストーリー的にもつながった二部構成となっている。

参戦作品

スパロボ初参戦

• 装甲騎兵ボトムズ
  装甲騎兵ボトムズ ザ･ラスト･レッドショルダー
  装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツ
  装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ
• 機動戦士ガンダム00 1st season
• 真マジンガー 衝撃！Z編
• 地球防衛企業ダイ･ガード
• コードギアス 反逆のルルーシュ
• 天元突破グレンラガン TV版
  劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇
• 劇場版マクロスF 〜イツワリノウタヒメ〜
• 交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい

Zシリーズ初参戦

• 無敵ロボ トライダーG7
• 六神合体ゴッドマーズ
• 新機動戦記ガンダムW
• 超獣機神ダンクーガ
• 獣装機攻ダンクーガノヴァ
• 真ゲッターロボ 世界最後の日
• マクロスF TV版

前作から引き続き参戦

• 無敵超人ザンボット3
• 無敵鋼人ダイターン3
• 宇宙大帝ゴッドシグマ
• 宇宙戦士バルディオス
• 戦闘メカ ザブングル
• 超時空世紀オーガス
• 機動戦士Ζガンダム
  機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
• 機動新世紀ガンダムX
• ∀ガンダム
• 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
• THEビッグオー
• OVERMAN キングゲイナー
• 超重神グラヴィオンツヴァイ
• 創聖のアクエリオン
  

感

　シナリオは「新」「K」よりはいいが、「スクランブルコマンダー2nd」「W」には遠く及ばない。前作よりも劣る印象。
　システムの完成度は「NEO」には及ばないが、テンポはいい。スーパーロボット大戦はクリアに時間がかかり、途中で挫折してしまうことも多いが、今回はクリアしただけではなく、2周目以降も遊んだ。難易度が低く、レベルも上げやすく、小隊制などの面倒な要素が廃止され、クリアしやすくなった。
　
　PS2で発売された「スーパーロボット大戦Z」の続編であるが、おそらく前作未クリアでも問題は無さそう。

• 舞台となるのが前作とは異なる世界で、中盤までは前作のキャラも出てこない。
• 前作に出てきた作品は「破界篇」のストーリーには絡まない。パイロット、ロボットが出るだけの扱い。
• 前作についての説明もゲーム中である程度はされる。

○

• 小隊制が廃止された。
  • ユニットの強制出撃や、新規ユニットの加入のたびに小隊編成を見直す手間が無くなった。
  • 敵ユニットも小隊でなくなったので、前作より敵の数が格段に減り、クリアにかかる時間が短くなった。
• テンポがいい。
  • これまでのシリーズと比べて、援護防御してくる敵がほとんどいない。
    隣接した敵に援護防御され、ダメージが通常の半分しか与えられずイライラすることが無くなった。
  • これまでのシリーズと比べて、敵のHPが低い。
    名前付きの敵キャラでも数万程度。ラスボスでも20万程度。
• 味方のレベルが上げやすい。
  • プトレマイオスのように中盤まで修理装置しか使えないユニットもいるが、修理や補給で手に入る経験値が高いので困らない。
  • 出撃していないユニットもサブオーダーというシステムでPP、経験値、撃墜数などを稼げる。
• 強化パーツが更に使いやすくなった。
  • これまでのシリーズでは、リペアキットやプロペラントタンクなどHPやENを回復するアイテムは使ったら無くなってしまうので、もったいなくて結局使わなかった。しかし今回はリペアキットやプロペラントタンクは使っても無くならない（次のステージになったら再び使用できる）ので、遠慮なく使うことができる。
  • 分岐で味方戦力が分かれる際、一時的に離脱するユニットが装着していた強化パーツを一括で外すことができる。
• 戦闘シーンがかっこいい。
  • 今回のPSPの方が前作のPS2よりもスペックが劣っているが、それを感じさせない。
  • 今回のPSPの方が画面が小さいが、ズームを多用したアニメーションで小さい画面でも迫力不足を解消している。
  • 個人的に好きなのはνガンダムのフィン・ファンネルで敵を倒した時の止め演出。真上に向かってビームを撃つラストシューティングの構図でファーストガンダム世代のツボを刺激しまくり。グレンラガンのギガドリルブレイク・スペシャルも熱い。
    
• 地形適応によるハンデが軽減された。
  • 空を飛べない機体が多いが、地上の移動コストが平地でも森でも変わらないので、空を飛べなくてもそれほどハンデにならない。
  • 宇宙適応が低い機体もあるが、そういった機体（ザブングル、ダイガード、ビッグオー、キングゲイナー、グレンラガン）が通過するルートの宇宙ステージは終盤の5ステージのみ。強化パーツや改造で対応可能。
• 二部構成として「再世篇」という続編が出ることが決定しているが、過去に出た二部構成作品の「スーパーロボット大戦F」「スーパーロボット大戦F完結篇」に比べれば良心的。
  • 「破界篇」単体でもボリュームはそれなり。
    さすがに前作の「Z」や「OGS」ほど長くはないが、全部で50話（ルート分岐を含めると87話）ある。
  • ストーリーも巨大な敵を倒した段階で終了する。
• これまでのシリーズと同様、クリア時のPPや資金をある程度引き継いで2周目以降を開始できる。
• □ボタンに任意のコマンドを割り振ることができる。例えばクイックセーブを割り振ると□ボタンを押すだけでセーブできて便利。
• 途中で離脱するキャラが何人かいるが、そういったキャラの離脱時には改造資金が払い戻されるし、撃墜数が一定以上の場合は強化パーツが手に入るので、育てて損することはあまり無い。

×

• 「○」で書いたことと相反する内容だが、小隊制の廃止によって、出撃枠に入らないユニットが増えた。
  中盤以降は主人公キャラ全員を出撃させることすら不可能になる。
  それでも小隊制によって生じる手間を軽減できる方がいいというのが僕の結論だが、工夫次第では小隊制でも手間を軽減できたと思う。
  • 強制出撃を無くす。あるいは強制出撃でも部隊編成が崩れないようにする。
  • ザコ敵の殲滅にかかる時間を短くなるようにする
    • 敵の数を減らす。
    • あるいは敵のHPを低くする。
  • 味方のパワーアップが簡単にできるようにする（多数のユニットを改造できるようにする）。
    • 改造にかかる資金を少なくする。
    • あるいは半分程度の改造でも最後まで使えようにする。
      （例えばロボット大戦Lのように半分の改造でもボーナスが追加されるようにする）
  小隊制によってクリアに時間がかかるのが問題なのだから、クリアに時間がかからないバランスにすればいい。
• シナリオは「K」「新」ほど酷くは無いが、いいとも言えない。
  • スーパーロボット大戦は原作で死んだキャラでも行動次第で死亡回避できることが多いが、今回はそういうものが無い。
    原作をリスペクトしつつ作のIFを展開するスーパーロボット大戦の醍醐味が無くなっている。
    （それとも「再世篇」でそのあたりを逆転する展開が用意されているのだろうか）
  • 原作で死んだキャラが原作通りに死んでいく。
    前作の大尉のように、原作と異なる死に方をする、原作より意味のある死に方をする、といった展開も無い。
    原作と同じように無理やり死んでしまった感すらある。
  • 仲間同士で問題が発生する→次のステージ終了までに解決、という安直なパターンが多い。
    スーパーロボット大戦は強引でご都合主義な展開が多いけど、それを差し引いても目についた。
• スーパーロボット大戦ではオリジナル主人公が複数用意されていることが多いが、今回は1人だけ。
  主人公が複数いても1周するのが精一杯で全部遊べないことが多いが、今回は珍しく2周目以降も遊んでしまったので、オリジナル主人公が複数いてほしかった。
• オリジナルの敵勢力の次元獣の存在感がありすぎる。
  
  • 登場回数が多いだけでなく、気力低下、EN低下、果ては能力半減などの嫌らしい特殊効果のある武器があり、能力値がザコでも高い。
  • 名前付きの敵キャラよりも強敵に感じてしまうレベル。いくら何でも不自然。
• 特定の武器を使用した時のみ戦闘シーンに登場するキャラがいる。
  今回は人数が多いので、目立たないキャラがそういう扱いになるのは止むを得ない。
  しかし、 グレンラガンのキャル、マクロスFのネネ、ララミアのようにボイスすら無いのはさすがに寂しい。
• 前作から参戦している作品のBGMは1種類のみ。前作よりも減っている。
  ガンダムDXのサテライトキャノンぐらいは専用BGMにしてほしかった。

 

参戦作品ごとのシナリオ進行具合

• 無敵ロボ トライダーG7
  　 「破界篇」では原作の再現はされない。
• 六神合体ゴッドマーズ
  　 「破界篇」では原作のギシン星編まで進んでいる。マルメロ星編、地球編は「再世篇」に持ち越し？。
• 装甲騎兵ボトムズ
  　 「破界篇」では原作1クール目のウド編まで進んでいる。2クール目以降は「再世篇」に持ち越し。
• 装甲騎兵ボトムズ ザ･ラスト･レッドショルダー
  　「破界篇」では原作の再現はされるもが、元々がOVA1話のみなので1話のみ。
  グレゴルー、バイマン、ムーザも登場するが仲間になるのはその1話のみ。
• 装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツ
  　「破界篇」では原作の再現はされないが、敵キャラとしてリーマンは登場する。
• 装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ
  　「破界篇」ではキリコの回想として原作の再現がされるのみ。非常に短い。
• 新機動戦記ガンダムW
  　「破界篇」では原作の序盤程度。本格的な活躍は「再世篇」に持ち越し。
• 機動戦士ガンダム00 1st season
  　「破界篇」では原作の最後一歩手前まで進んでいる。原作続編の2nd seasonは「再世篇」に持ち越し。
• 超獣機神ダンクーガ
  　「破界篇」ではムゲ帝王との決戦後という設定。原作の再現はされない。
• 獣装機攻ダンクーガノヴァ
  　「破界篇」では原作の最後まで進んでいる。
• 真ゲッターロボ 世界最後の日
  　「破界篇」では原作の前日譚を再現している。原作本来のシナリオは「再世篇」に持ち越し。
• 真マジンガー 衝撃！Z編
  　 「破界篇」では原作の中盤まで進んでいる。残りは「再世篇」に持ち越し。
• 地球防衛企業ダイ･ガード
  　「破界篇」では原作の最後まで進んでいる。
• コードギアス 反逆のルルーシュ
  　「破界篇」では原作の最後一歩手前まで進んでいる。原作続編のR2は「再世篇」に持ち越し。
• 天元突破グレンラガン TV版
  　「破界篇」では原作15話目まで（シモン少年期のシナリオまで進んでいる。シモン青年期は「再世篇」に持ち越し。
• 劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇
  　「破界篇」では原作の最後まで進んでいる。TV版に無いヨーコMタンク、ドテンカイザンも登場。
• マクロスF TV版
  　「破界篇」では原作の中盤まで進んでいる。残りは「再世篇」に持ち越し。
• 劇場版マクロスF 〜イツワリノウタヒメ〜
  　「破界篇」のマクロスFはTV版準拠だが、TV版に無いトルネードパックが隠し要素として登場。
• 交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい
  　「破界篇」では原作の最後まで進んでいる。

前作から引き続き参戦している作品は「破界篇」のストーリーには絡まない。パイロット、ロボットが出るだけの扱い。

パイロットとして使用できないキャラ

特定の武器を使用した時に登場するキャラ

• 装甲騎兵ボトムズ ザ･ラスト･レッドショルダー
  　グレゴルー搭乗のスコープドッグの「ブラトゥーン・コンバット」使用時にバイマン、ムーザが登場。
• 天元突破グレンラガン
  　キングキタンの「キングキタンDX」使用時にキヤルが登場。ボイスは無い。
• マクロスF
  　クァドロン・レアの「ピクシーフォーメーションアタック」使用時にネネ、ララミアが登場。ボイスは無い。
• 交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい
  　ターミナス303の「KLF隊一斉攻撃」使用時にマシュー、ヒルダが登場。
• 戦闘メカ ザブングル
  　ウォーカーギャリアの武器「サンドラット一斉攻撃」使用時にラグ、ブルメ 、ダイクが登場。
  　ザブングルの「サンドラット一斉攻撃」使用時にラグ、ファットマンが登場。
  
• 機動戦士Zガンダム
  　百式の「モビルスーツ隊連携攻撃」使用時にアポリー、ロベルトが登場。　
• OVERMAN キングゲイナー
  　パンサーの「ガウリ隊総攻撃」使用時にガウリ、ベローが登場。
• 超重神グラヴィオンツヴァイ
  　グラントルーパーの「ライトニング・デトネイター」使用時にアレックスが登場。

サブパイロット固定

• 戦闘メカ ザブングル
  　チルはウォーカギャリアのサブパイロット固定。
• OVERMAN キングゲイナー
  　アデットはパンサーのサブパイロット固定。

その他

• 機動新世紀ガンダムX
  　ティファは前作とは異なりサブパイロットとして使用不可。
• ∀ガンダム
  　 ディアナは艦長として使用不可。戦艦ソレイユも登場しない。
• 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
  　ラクスは艦長として使用不可。戦艦エターナルも登場しない。
• 超重神グラヴィオンツヴァイ
  　サンドマンはパイロットとして使用不可。ゴッドΣグラヴィオンも登場しない。
• 創聖のアクエリオン
  　リーナはパイロットとして使用不可。

「破界篇」では登場しないパイロットキャラ

• 装甲騎兵ボトムズ
  　クメン編以降に登場するキャラ（シャッコ、ポタリア、キデーラ）は登場しない。
• 機動戦士ガンダム00 1st season
  　2nd seasonからのキャラ（ライル、アンドレイ、アニュー）は登場しない。
• 超獣機神ダンクーガ
  　忍、沙羅、雅人、亮、アランのみ登場。
  　イゴール、葉月は登場しない。
• コードギアス 反逆のルルーシュ R2
  　R2からのキャラ（ロロ、ジノ、アーニャ、黎星刻）は登場しない。
• 無敵超人ザンボット3
  　勝平などザンボット3のパイロットのみ登場。
  　兵左衛門などキングビアルの乗員は登場しない。
• 無敵鋼人ダイターン3
  　万丈のみ登場。
• 宇宙大帝ゴッドシグマ
  　闘志也などゴッドシグマのパイロットのみ登場。
• 宇宙戦士バルディオス
  　マリンなどパルディオスのパイロットのみ登場。
• 戦闘メカ ザブングル
  　ジロン、エルチ、ラグ、チル、ブルメ、ダイク、ファットマンのみ登場。
  　コトセット、マリア、ピリンは登場しない。
• 超時空世紀オーガス
  　桂、アテナのみ登場。
  　オルソン、シャイアは登場しない。
• 機動戦士Zガンダム
  　カミーユ、ファ、クワトロ、アムロ、アポリー、ロベルトのみ登場。
  　ブライト、エマ、カツ、ヘンケンは登場しない。
• 機動新世紀ガンダムX
  　ガロード、ティファ、ウィッツ、ロアビィのみ登場。
  　ジャミル、サラは登場しない。Gファルコンも登場しない。
• 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
  　シン、ルナマリア、アスラン、キラ、ラクスのみ登場。
  　レイ、ムゥ、マリュー、バルトフェルドは登場しない。