「Esの方程式」は「黒の断章」から1ヶ月後に起こった事件になるんだけど、特にストーリー的に前作と関わりはなく、主人公、メインヒロインが共通の別個のエピソードと言える。僕は「黒の断章」をやらずに「Esの方程式」をプレイしたけど、それでも登場人物、ストーリー等で理解が難しくなることが全然なかった。また、「Esの方程式」をプレイした後に「黒の断章」をプレイしたけど、「Esの方程式」を先にやったせいでストーリーの重要な部分においてネタバレだった、ということはなかったと思う。「Esの方程式」のストーリーは「黒の断章」を関わりが薄い為、ゲーム中、「黒の断章」に触れる部分も少なかった。
ストーリーとしては伝奇、サスペンスといった「黒の断章」で馴染みの要素の他に哲学的、心理学的な要素が濃かったような気がする。ゲームシステムは「黒の断章」と共通で、マウスクリックしていくことでゲームは進むけど、「黒の断章」と比べるとストーリーが進みやすいと思う(適当にマウスクリックしてれば進む)。ストーリーのテンポはよく、というか次々にイベントが起きるような感じがあり、プレイしててダレることはなかった。最後のクライマックスで意外な事実が明かされる展開、事件が集結をみた、と思われたところでドキっとさせるどんでん返しがある展開等、ストーリーの構成はかなりまとまっていると思う。