リアライズ

内容

 ノベルタイプのアドベンチャー。ストーリーは能力者バトル。ボイスは無し。
 製作に「」のスタッフ、高橋龍也氏、水無月徹氏が関わっている。
 人のエゴを具現化させ、直接他人の心に干渉する力を持ってしまった少年少女達の戦い、葛藤がストーリーの軸。その力はエゴまたはプロクシとも呼称される。
 リアライズの登場人物達が持ち合わせる特殊な力・エゴは「JOJOの奇妙な冒険」のスタンドに似ている。戦闘の際にはプロクシと言われるものを出し、プロクシを操ってお互いを攻撃する。プロクシはそれぞれのキャラによって違う形をしており、主人公の松浦亮のプロクシは紫色のシューズのような形状。

感想

 「リアライズ」は戦闘描写が極端に多いわけではない。むしろ戦闘自体はあっさりと終了することが多い。むしろ戦闘の描写ではなく、戦闘後の描写の方がメインなような気がする。戦ったことによって葛藤が生じる描写があったり、自分の大切な人が傷つくことに悩む描写があったり。その他、エゴのパワーがマグニチュードという単位で言われたり、「東日本最強のエゴ」とか言われたり、強力なプロクシになると通称として「銀色のプロクシ・PK」、「パールホワイト」、「シャープネス」とか言われたり、実際の戦闘描写以外のところでバトルものっぽい雰囲気が出てる。

 主人公の松浦亮は「傷つくのなら自分だけが傷つけばいい。自分のせいで他人が傷つくことには耐えられない。」という考えの善良な人物で、ある種ヒーローめいた部分がある。しかし亮以外の登場人物も、物語上では重要な扱いになっている。伏見修二、宮路沙耶、麻生春秋、芝浦八重・・・。亮がそもそも無口で影が薄いというのもあるけど、亮以外の人物の主観から見た文章になっていることも多く、「リアライズ」は亮の物語、というより、「エゴの力を持ってしまった少年少女達」の物語と言えそう。場面によっては他の登場人物の行動を決める選択肢も多い。

 人物、世界観どちらともそれなりに魅力があり、本来であれば「痕」に近いレベルのゲームになったと思うのだけど、ただし正直未完成品っぽいイメージを感じてしまう部分が多々ある。
 結末が正直よー分からん。分かりやすいハッピーエンディング、例えば恋人と抱き合うエンディングとか、みんなが集まってるエンディングとか、そーいうものでは全然なく、なんでこういう結末になったの?、こういう結末でみんな幸せになったの?と疑問符が付く結末だった。
 本来ならこういうエピソードが入るはずだったのにそれが入れられてない、と感じるところも多かった。浅見邦博、寺田千佳、三沢由紀恵あたりのエピソードは尻切れトンボのような形で終わっており、本来ならこの人達がこの後で何かやらかすってところでまで描写しておいて、その後のエピソードが描かれていない。
 舞台も非常に狭いエリア内で進行し、そしてそのまま終わる。本来ならもっと大きいスケールにまで発展するのが自然だと思うし、実際「西日本最大のマグニチュードの〜」とか伏線らしきものがあったように思えるのですが。

管理者:中霧里五
連絡はこちらにお願いします。
リンク切れ、誤字、脱字など至らない点がありましたら、お知らせいただけると助かります。
このサイトはリンクフリーです。 http://gamehyoron.com/