そう、あたしたちはこんなにも理不尽な世界に生きているのだらよ
内容
「あの、素晴らしい をもう一度」「空の浮動産」「ロストカラーズ」の自転車創業のアドベンチャーゲーム。システムも「ロストカラーズ」とほぼ同じ。
主人公のノゾミは積極的に死にたいとは思っていないものの、死ぬことに対して恐怖感が無い人物。とあるきっかけから、よくわからない原理(魔法)で仕掛けられた爆弾を解体することを仕事とする魔法使いカコのパートナーとなる。
ゲーム中に取得した情報が「記憶管理モード」という画面から項目別に確認できるようになっているのだけど、これは単に「それまで得た情報を確認できる」というユーザーフレンドリーなシステムというだけではなく、場面によって必要と思われる情報を「記憶管理モード」から選択することによって先に進むことができるようになっている。例えば、ある場所で何かを手に入れるヒントを別の場所で聞くことできた場合でも、実際にその場所で何もしなければ話は進展しない。記憶管理モードからそのヒント情報の項目を選んだ状態であれば、話が進展する。普通のアドベンチャーの場合、フラグが立ったら自動的に先に進むけど、このゲームではこの場面ではどのフラグが正解なのか選ぶ必要がある。
感想
システムは「ロストカラーズ」とほぼ同じであり、受動的にシナリオを読み進めるノベル型アドベンチャーゲームではなく、自分で考えて解いていくゲームになっている。いろんなところからパズルのピースとなるものが見つかり、それがぴったりハマる場面を考えていくような感じだった。
難易度は「ロストカラーズ」よりも高いように感じた。全くのノーヒントというわけじゃないけど、最初の場面をクリアするのにも正直つまってしまった。以下、クリアのためのヒント。
- 場面によって方向ボタンの右、左、下、上を使用できる。ANOSモードでスキップしてばかりだと気付かないかも。
- 背景のグラフィックに気になるものがあれば、記憶管理モードで適切な項目を選択しておく。注意して背景を見ないと気づかないものが多い。
- セツナに調べてもらって、初めて記憶管理モードで使える状態になることが多い。
難易度は高いものの、全ての場所が「何らかのアイテムが手に入る」「何らかのヒントがある」「先に進むための何かをする」場所であり、無駄な場所が無いことが救い。手に入れたアイテムやヒントも何処かで使う。
とぼけたタイトルからしてちょっとアレだけど、登場キャラもどことなく変。主人公のノゾミは強烈な印象を残すキャラじゃないけど、ツッコミの役割は立派に果たしている。以下はこのゲームでのキャラ同士のセリフの応酬の一例。
- 「世の中には部下より上司が多い組織だってあるんだ。それに比べれば立派なものだ」
「より酷い例を提示して現状をまともに見せるという、言葉のレトリックの典型に見えます」
- 「あたしはノゾミの為を思って言ってるのだよ?」
「子供を言いなりにしたい親が言いそうな台詞ベスト3に入りそうな発言だな」
ストーリーは現時点では少し微妙。「ロストカラーズ」や「あの、素晴らしい〜」では、主人公の立ち位置がこうであり、主人公その他のキャラのストーリー上の役割がこうであり、したがってこういう結末になった、というのが理解できたけど、「〜だらよ」はその点があまり理解できない。ストーリー、世界観上の重要な謎に対しても明確な解答が示されていないし。但し自転車創業のサイトにもある通り、「〜だらよ」は「続編の可能性を考慮に入れて製作」されたものであり、続編の最後までやれば、今時点で感じた不満は全て解消される…かもしれない(続編が出るかどうかははっきりしていないようですが)。
管理者:中霧里五
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