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1.MBV−707−G テムジン

〜第七プラント「リファレンス・ポイント」が第八プラント「フレッシュ・リフォー」の要請を受けて共同開発した次期主力候補VR。名機MBV−04テムジンのトータルバランス、操作性、生産性を継承した機体で、高い汎用性と高レベルで安定した戦闘力を誇る。背部に搭載された「マインドブースター」は、その機能がまだ完全には解明されておらず、謎に包まれている。このブースターはパイロットの力量に応じてVコンバーターの出力を調整することができる。完成したばかりの機体に搭乗するのはカイン・ナスカ

〜最大の特徴であるロングランチャーは状況によって出力や貫通力、弾速などを自動的にコントロールすることができ、あらゆる場面で威力を発揮する。特にエネルギーを最大まで高めた「スパイラルショット」は直撃ならばアファームドクラスを一撃で撃破することができる。

〜ロングランチャー「スライプナー」の最大の特徴は、人工Vクリスタルの事象再構成機能によって変形する機能である。中央の砲身を開き、内部の人工Vクリスタルから直接発射するレーザーは、VRならばほぼ一撃で破壊できる(ラジカル・ザッパー形態)。また、ランチャーをブルー・スライダー形態に変形させ、それにテムジン自身が乗って特攻する必殺技「サーフィンラム」は戦艦をも撃沈できる攻撃力を持つ。ブルー・スライダー形態は大気圏突入時や、移動の際のフライトユニットとしても使用することができる。近接戦闘時には、ロングランチャーの砲身にエネルギーを集中させることでソードにする「ブリッツ・セイバー」形態を取ることが出来る。

〜高汎用性機体というコンセプトのもと開発されたテムジンだが、実際にその性能を活かすことができるのは、中距離以内となる。その理由は第二世代VRが全て、Vアーマー機能を備えているからである。ゆえに遠距離からのロングランチャーの射撃は、新型VRには効果が薄い。戦闘力の殆どをランチャーに依存しているテムジンは、結果的に遠距離における戦闘能力がベルグドル以下になってしまった。また、ロングランチャー「スライプナー」の生産費用が非常に高く、本体を上回ってしまっていた。その原因はスライプナーに内蔵されている事象再構成用の「人工Vクリスタル」の生産性の悪さだった。当時、最新の技術を駆使して作成された人工Vクリスタルは貴重品で、簡単には量産できなかった。結果としてテムジンの配備はボックシリーズに大きく遅れを取る事になり、ついにはオラトリオ・タングラム戦役が終結するまでMBVとしての地位を確立することはできなかった。

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