ネバーランドカンパニー開発

SegaSaturn

DreamCast

PS2

PSP

ロードス島戦記 邪神降臨

内容
 日本製ファンタジーの定番「ロードス島戦記」の「ディアブロ」風アクションRPG。
 「ロードス島戦記」の名が付いているものの、しかし「ロードス島戦記」の魅力を体現したゲーム、というより、硬派なアクションRPGで世界観・舞台が「ロードス島戦記」、という感じ。主人公がパーンやスパークではなく、主人公にするには異端と思える「暗黒皇帝ベルド」で、ストーリーもなかなかブッとんでいる(「邪神カーディスの復活という危機に立ち向かう為、荒野の賢者ウォートは英雄戦争で戦死したベルドを蘇らせる・・・」というストーリー)。
  僕はゲームに関して「やりこみ派」ではないし、むしろ飽きっぽい方だと思うのだけど、しかしこの「ロードス島戦記」に関しては本編以外の攻略ダンジョンも全て攻略して、レベルも100にした。

 

感想
「パワーアップする」感覚が分かりやすい。例えば、序盤を過ぎたあたりで「ナースの巣穴」に行くために砂漠を通り抜けた時は砂漠に出現するサンドワームからとにかく逃げ回るだけだったのが、後半になって「コンクァラー城」へ向かうために砂漠を通り抜けた時にはサンドワームを一蹴できるようになっていて、「強くなったんだなぁ」と感じられた。
武具強化のシステムが凝っている。
・攻撃力や防御力の他に、HP、HP回復スピード、MP、MP回復スピード、剣のダメージ量、クリティカル率、攻撃を受けた時のよろめき時間などありとあらゆる能力が強化できる。
武具の力がゲームバランスに与える影響が高く、例え主人公が六英雄の1人で最強の勇者と言われた暗黒皇帝ベルドでも、例えレベル100まで上げても、武具が貧弱なら後半は闘えないので、武器強化が重要になってくる。
・武具の強化にはミスリルが必要になるのだけど、入手量から可能な武具の強化はスーパーロボット大戦の機体&武器の改造と同じくらいシビアなので、どの能力をパワーアップさせていくか考える必要がある。
・単純なステータスアップの他にHPを3倍にする代わりにMPを半分にする「マナよ肉となれ」、物理防御力を2倍にする「鋼鉄の身体」など最終的には約30種類の「ユニーク」というものをそれぞれの武具に1つずつ付けられる。
・武器、防具は基本的に後になるほど強力なものが出てくるのだけど、使う武器や防具を変更したら、それまでの強化が無駄になる、というペナルティはない。
・特徴のある武器や防具が多い。例えば、強力だけど盾を持てなくなる両手剣、攻撃力はそれなりだけどクリティカル率が激高な剣、攻撃力高いけど炎に耐性のある敵には通用しない剣、出が早いけど射程が短い剣など。
ダンジョンは「派手な仕掛けがてんこ盛り」というわけではないけど、攻略意欲が起きやすかった。油断するとあっという間にGAMEOVERになるシビアな局面がある一方、次か次へと現れるザコゴブリン(百匹以上)を倒しまくって全滅させる場所とかもあった。
ダンジョンはオートマッピングなので、どの地点にまだ行ってないかが分かりやすく、攻略意欲も起きやすい。
セーブ可能な地点は決まってるけど、ほとんどの場所からリコールの魔法(Xボタン2回押し)で本拠地に簡単にワープできる。本拠地でセーブ可能であり、本拠地に戻った時点で自動的にHPは回復する。また、本拠地にワープした後にリコールの魔法を使用した場所にワープして戻ることができる。
「DICTIONARY」という「ロードス島戦記」の用語、地名、人物の紹介を見れるモードがある。さすがに「ロードス島伝説」「新ロードス島戦記」の方までは及んでないものの、小説版「ロードス島戦記」に関することはほとんど網羅している。項目の数は381項目に及び、イアハート、ウェイマー・ラカーサ、ゲナール、ジェイス、スィスニア、フォザル、フィニット、ラウド、ランディー、ランデル、リルロ、ルィーニなどのマイナーキャラも網羅している。
原作のキャラが一時的にNPCとして仲間になる。仲間になるNPCはパーン、ディードリット、スレイン、レイリア、ピロテース、アシュラム。NPCは一部のキャラを除いて死ににくく、地形にひっかかることもないので、お荷物になることはない。また、NPCが倒した敵の分の経験値も手に入るのはありがたい。
HPを回復できるヒールウォーターは各地にある泉で無料で手に入れることができる。
本編以外のダンジョンが手応えがある。ラスボスを倒しても、ラスボスより強力なボスが存在する。
敵モンスターがスケルトン、ゴブリンといったザコからギガンテス、ウォーム、ミスリルゴーレムなどの強敵までファンタジーの定番モンスターで構成されていて面白かった。隠しダンジョン「妖魔の巣」のように各モンスターをフィーチャーしているものがあるもの良かった。
ムービーが綺麗。人間を超越した存在の為、原作ではっきりとしたイメージでは描かれていない邪神カーディスも描かれている。個人的にはエンディングに出てくるフラウスが良かった。
   
「ロードス島戦記」の常識から見てストーリーがなかなかブッとんだものになっている。僕はそれほど気にはならなかったけど、中には「ウォートは世界の危機に積極的に関わるヤツじゃないぞぉ」とか感じる人もいるかもしれない。
   
× セーブデータのビジュアルメモリの消費量が多い。1つセーブするだけで61ブロックかかる(1つのビジュアルメモリをまるまる使って3箇所だけ)。
× NPCは基本的には死ににくいけど、終盤に仲間になるアシュラムだけはその時点で登場する敵が強力なこともあって死にやすい。まぁ仮にアシュラムを生き残らせても何かアイテムがもらえるわけでもないし、死んでもストーリーにほとんど影響はないけど・・・。
× ムービーは綺麗だけど、ムービーに出てくるパーンの顔がアニメ版、小説版のイラストに出てくるパーンの顔と比較して違和感があった。

管理者:中霧里五
連絡はこちらにお願いします。
リンク切れ、誤字、脱字など至らない点がありましたら、お知らせいただけると助かります。
このサイトはリンクフリーです。 http://gamehyoron.com/