計算、記憶、判断、分析などで解いていくミニゲーム(トレーニング)の集まり。パッケージ裏のジャンル名には「脳活性化ソフト」。その他「あなたの「脳」は何歳ですか」「最新脳科学が実証」といった謳い文句。
「東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修」と銘打たれており、ゲーム中もポリゴンデザインの川島教授が上画面に出てきてゲームの説明、アドバイス、点数発表その他の役割を担っている。
世間で評判になったけど、それも頷ける。2800円という安めの価格設定もさることながら、ホント「よくできている」ゲーム。
このゲームを遊んでて、スーファミで発売された「マリオのピクロス」を思い出した。「脳を鍛える大人のDSトレーニング」は「マリオのピクロス」と似た方法論のゲームに感じた。
ピクロス自体はピクロスの問題が書かれた本(雑誌)と紙、鉛筆、消しゴムがあればできる。
しかしTVゲームの方がメリットが多い。
・快適。(鉛筆でぬりつぶすより、コントローラー操作で塗り消しできる方が楽)
・入りやすい。(初心者用機能)
・のめりこみやすい。(クリア時の演出など)
「脳を鍛える大人のDSトレーニング」もピクロスと同じ。
脳を鍛えること自体は本だけでも可能だと思う。実際、このゲームを監修している川島隆太教授は「脳を鍛える大人のドリル」など多くの脳関係の書籍を執筆されてるようだし。
しかしTVゲームでやった方が長続きしやすいし、やりやすい。
とは言え、これまでのTVゲーム機では難しかったかもしれない。コントローラーのボタンだけで解答作業を行うことを考えると、実際に可能なトレーニングは制限される。例えば、計算問題の答えをコントローラー操作で解答するとしたら、計算機のような画面でいちいち数字を選択してボタンを押す、ということになり、どう考えても「快適に解答できる」とは言い難い。面倒くさい。
NintendoDSのタッチパネル、タッチペンによって実際に画面上に字を書いたり、画面の中から目的のものをタッチペンで一瞬で選択できたりできるからこそ、答えを実際に紙に書く感覚でやることができる。
携帯ゲーム機のゲームなので、家以外の場所でやることが可能な点も、こういう手のゲームには向いている。
その他、以下のように「長続きしやすい」要素がある。
このゲームが脳の活性化にどれくらいの効果があるのかは知らない。しかしTVや本で紹介された本で脳のトレーニングをやるより、このゲームをやった方が、分かりやすく、長続きしやすいのは確実。
尚、筆跡は個人個人で違うけど、悪筆の自分の筆跡(自慢にならないけど、数年ぶりに会った人に「名前と顔は忘れてたけど、字を見て思い出した」と言われた)でも数字は大体認識してくれる。時々「8」が時々「5」とかに間違われることがあるけど。ひらがなはさすがにこちらで書いたつもりのものと違う字に認識されることがあるけど、ひらがなで解答するトレーニングは、ひらがなを書いた時点で正誤が決まるものではないので、違う字で認識されたら書き直せば大丈夫。
画面の向きが通常のNintendoDSゲームと異なり、NintendoDSを90度回転させた形、縦長の画面で遊ぶ。左の画面に問題が表示され、川島教授の台詞が表示され、右のタッチパネルの画面に解答を記入することになる。左利き用の設定に変えることができ、その場合は右にタッチパネルがきて、左に問題表示画面になる。