1996年に発売された「痕」のリメイク。伝奇サスペンスなノベルタイプのアドベンチャー。
旧「痕」から絵柄がかなり変わっているのがネットでも話題になったけど、僕は気にならなかった。アドベンチャーゲームで絵が占める割合は僕の中では高くなく、ストーリー、インターフェースなどの方を重視してしまうので、正直、絵の方は「多少変わったかなぁ」程度。ストーリー、インターフェースに関して旧「痕」のイメージを壊すような追加要素はなく、キャラのボイスもないのででキャラのイメージが壊れることもなかった。
イメージが壊れることがなかった反面、「過去にプレイしたのをまたやって面白かったか」ということになるとかなり疑問。いちおう旧「痕」からストーリーが多少付け加えられていると思われるし、旧「痕」では出てこなかったエピソードもある（初音ENDを見た後に最初から始めて特定の選択肢を選ぶと、本編の過去（水門での事故があった時期）のエピソードになる）。しかしPCエンジン版「スナッチャー」やドリキャス版「久遠の絆」のように大幅なストーリーの追加があるわけでもないので、初めて「痕」をやったのならともかく、旧「痕」をやった上で、旧「痕」よりも高価な8800円（旧「痕」の定価は5800円）で満足できるとは言いにくいです。ボイスとかアニメーションデモの追加はなくても全然OKだけど、どうせなら旧「痕」や「雫」をおまけに付けるとかしてほしかった。