悪魔城ドラキュラX 血の輪廻（ロンド）

内容

　横スクロールアクション。悪魔城ドラキュラシリーズ。
　タイトルの「X」の部分は「ドラキュラシリーズ10作目」を意味するらしい。

感想

　10年以上前のゲームだけど、同時代（スーファミ・メガドラ・PCエンジン時代）に発売されたドラキュラシリーズの中では一番古くさくなさそう。CD音源のBGMは、その次の時代（プレステ、サターン時代）のドラキュラのものより上かもしれない。過去のシリーズで使われたBGMのアレンジも素晴らしい。
　難易度やバランスに関しても、途中であきらめずに最後までクリアできるよう工夫されている。

• ゲーム中に手に入れたお金を使い、ボスをノーダメージで撃破するデモを見ることができる。ボスの攻略方法が分からなくてもデモを見れば大丈夫。
• 隠しキャラ（※1）のマリアが使いやすい。移動しながら攻撃でき、スキも少なく、2段ジャンプやスライディング可能で移動も便利。
• １度クリアしたステージは自由にプレイできる。

　ドラキュラシリーズは横スクロールアクションだけど、1997年に発売された「月下の夜想曲」で横スクロールアクションRPGへと転換した（※2）。1993年にPCエンジンで発売された「血の輪廻」は未だ横スクロールアクションのドラキュラであり、新生ドラキュラへと転換する前のドラキュラになる。しかし「血の輪廻」には新生ドラキュラへと繋がる要素も存在している。

• お金の要素がある。
  （ゲーム中に何かを貯めるというRPGによくある要素が追加された）
• あきらめずにクリアできるよう工夫されている。
  （硬派な難易度ではなく、ユーザーに歩みよる難易度に変わった）
• ステージが分岐する。進み方によって闘うボスが異なったり、次のステージが異なる。
  （1面〜エンディングまで一本道ではなくなった）
• どれくらいクリアしたかパーセント表示される。
  （何ステージクリアしたかではなく、全体の内どれくらいクリアしたかを表示）
• 隠しキャラのマリアを使うことができる。
  （武器が鞭以外のキャラが登場した）
• ゲーム中、ビジュアルシーンが挿入される。登場人物がセリフを喋る。
  （ストーリー性皆無、セリフ皆無からストーリー有、セリフ有に変化）

　実際、「月下の夜想曲」にはメインキャラとして「血の輪廻」のキャラクターのリヒター、マリアも登場する。「血の輪廻」はシェアNo1のゲーム機で発売されたわけではなく、発売から4年経っていたが、「血の輪廻」にはそれだけの影響力があった。
　尚、キャラクターの絵に関しては大幅に変更があり、「血の輪廻」ではアニメ風デザインだったのが、「月下の夜想曲」では耽美系デザインに変わっている。アニメ調のキャラクターは「ドラキュラ」らしくないということかな。
　
（※1）　１面でワイバーンを倒して進むことのできる2面のある場所で鍵を使用する。牢が開いてマリアが仲間になり、以後マリアが使用可能になる。マリアでプレイしてる時に上、下、右下、�Uの順番で素早く入力すると必殺技が出る。
（※2）　1987年にディスクシステムで発売されたドラキュラIIもアクションRPGなので、正確に言うと「月下の夜想曲」で初めてアクションRPGになったわけではない。