スーパーロボット大戦J
内容
スーパーロボット大戦シリーズ。
参入作品は「蒼き流星SPTレイズナー」「ブレンパワード」「機動戦艦ナデシコ」「冥王計画ゼオライマー」「フルメタルパニック」「フルメタルパニック?ふもっふ」「宇宙の騎士テッカマンブレード」「機動武闘伝Gガンダム」「機動戦士ガンダムSEED」「超獣機神ダンクーガ」「マジンカイザー」「マジンカイザー〜死闘!暗黒大将軍〜」「超電磁ロボ
コンバトラーV」「超電磁マシーン ボルテスX」。
「フルメタルパニック」「フルメタルパニック?ふもっふ」「宇宙の騎士テッカマンブレード」「マジンカイザー〜死闘!暗黒大将軍〜」はスパロボ初登場。
○
- 異なる作品のキャラが入り乱れる展開だけど、シナリオは不自然ではなく、むしろ異なるアニメのコラボレーションを上手く利用した場面が多い。例えば「親しかった人と闘う」展開があった時、別の原作でそういう展開があったキャラが、それに対して何らかのセリフを発したりとか。
- 原作の主人公以外もシナリオ上で活躍の場面が与えられている。「SEED」のムウ、「フルメタルパニック」のマオは部隊をまとめる役割で活躍している。「ナデシコ」のアカツキ、「ブレンパワード」のラッセ、「フルメタルパニック」のクルツらも彼ららしい活躍の場がある。原作のメインキャラでも中には登場していないキャラ(リンク先少しネタバレ有り)もいるけど、登場したキャラはみんなそれなりに活躍している。
- スーパーロボット大戦シリーズとしてはおそらく初めてのことだと思うけど宇宙世紀のガンダムシリーズが1つもない。アムロ、カミーユ、ジュドー、ブライトなど今までレギュラーだったキャラが軒並みいない。僕はガンダムと言ったら「宇宙世紀」の方のガンダムを思い浮かべる世代で、知識としてある程度のことを知っているだけの「SEED」に比べると思い入れが全然違う。しかし宇宙世紀のガンダムが出てこないことで「J」に不満を感じたことはない。宇宙世紀のガンダムがこれまで何回も登場したから、「レイズナー」「ゼオライマー」「ナデシコ」「ブレンパワード」など他に僕が好きなアニメが参入しているから、という理由もあるけど、ブライトがいない分、部隊を率いる艦長として「SEED」のマリューや「ナデシコ」のユリカの存在感が増しているし、アムロやクワトロがいない分、戦闘部隊を指揮する役割を担うキャラとして「SEED」のムウの存在感が増している。
- 携帯ゲーム機のゲームではあるものの、戦闘シーンのアニメはそれなりに凝っている。PS2のスパロボの比べれば劣るけど、PSやSSのスパロボより上。ゲームボーイプレイヤーでTVにつないで見ると、さすがに解像度の低さは目立ってしまうけど、キャラクターのカットインが入ることが多く、必殺技クラスの武器の戦闘シーンは機体が動きまくる。
- これまでのシリーズ同様、合体攻撃もある。これまでのシリーズに既にあった必殺技に加えて「Gガンダム」のチホデー&ジョルジュの「ローゼスマグナムハリケーン」、サイ・サイシー&アルゴの「グラビトン胡蝶剣ハンマー」、「SEED」のフリーダム&ジャスティスのミーティア形態での「コンビネーションソード」、「レイズナー」のSPT3機による合体攻撃「レイズナーフォーメーション」など新たに登場。「第二次α」と違い、ブレンパワード系は勇、比瑪以外のキャラも合体攻撃ができる。
- 2周目に引き継げる要素が多い。機体の改造段階、ボーナスポイントで強化したパイロットの能力値上昇分、パイロットの撃墜数、資金など。
- 「スーパーロボット大戦D」と同じく、ボーナスポイントによってパイロットの任意の能力値を上げられるパイロット養成、一列に並んだ敵をまとめて攻撃できるコンボ武器、パイロットの能力を伸ばせるスキルパーツ、思考型パズルのようなミニゲームのツメスパロボ、などの要素がある。
- 「スーパーロボット大戦MX」と同じく、ゲーム開始時に「お気に入り」として選んだ原作のパイロット、機体の特典が付くシステムになっている(獲得資金&経験値UP、改造可能段階UP)。一度お気に入りとして指定した原作は、次の周のプレイ以降も特典が有効。
- 「第三次スーパーロボット大戦α」と同じく、戦闘シーンのBGMを機体別に自由に設定できる。これまで登場したことのある作品で「J」で初登場となるBGMは「Gガンダム」の「最強の証〜キング・オブ・ハート」、「SEED」の「STRIKE出撃」など。
- 「第三次スーパーロボット大戦α」と同じく、精神コマンド、特殊技能、特殊能力からパイロット、ユニットを検索できる。次のステージで強制出撃(出撃不可)となるユニットが、ステージ開始前のインターミッションの画面でも確認できる。
- 「スーパーロボット大戦J」からの要素として、ステージ中に出撃ユニットを最大6回交代できる要素、主人公機の同乗するサブパイロットを選択する要素などが追加された。
- 多くのスーパーロボット大戦と同じく、「ロボット大戦」オリジナルの主人公が登場する。男性と女性から選択するけど、片方は巻き込まれ型でなし崩しにロボットに乗って闘うキャラ、もう片方は元軍人のプロフェッショナルで指揮官の役割も担うキャラ、という具合に明確に区別されている。
- 「これまでは知る人ぞ知るアニメだったけど、スーパーロボット大戦に登場したことで知名度が上がった」「ロボット大戦がマイナーな名作を発掘した」と言えるケースとして「スーパーロボット大戦MX」で初登場した「ゼオライマー」などがある。「J」で初登場の「宇宙の騎士テッカマンブレード」もおそらく同じケース。もはやロボットではない気もするけど。
- 特定のユニットはメインパイロットを交代できる。ナデシコのユリカとルリ、アークエンジェルのマリューとナタル、ブルーアース号のノアルとアキ。これまでのスパロボではパイロット固定のユニットはメインパイロットも固定なことが多かった。「スーパーロボット大戦インパクト」でユリカをエステバリスのパイロットにした時にナデシコの艦長が自動的にルリになったのぐらい。
- 敵ターン中、シナリオデモ中もSTARTボタンを押せば中断セーブできる。
- 中盤あたりまでは、敵増援が出現する前に、敵増援を匂わせるセリフが事前に出る。
×
- 「それを言ってはおしまい」という気もするけど、「画面が小さい」「音声が出ない」携帯ゲーム機のゲームボーイアドバンスではなく、据え置き型のハードで発売してほしかった。
- おそらく容量上の制約もあるんだろうけど、据え置き型ハードで発売されているスーパーロボット大戦シリーズに標準搭載されている人物図鑑、ロボット図鑑などが無い。
- ツメスパロボをクリアすると資金やパーツが手に入るけど、1度エンディングまで到達して2週目を遊ぶ時は、1周目でクリアしたツメスパロボのステージの資金やアイテムは自動的に入手できるようにした方が良かった。1周目でやったことを、2周目以降も繰り返すのは面倒。
- どのスパロボでも不遇なユニットというのは出てきてしまうけど、「J」では「SEED」が特に不遇。優遇ユニット、不遇ユニットの詳細はこちらを参照(リンク先ネタバレ有り)。
- ステージ中にユニットを交代することができるけど、交代して出撃するユニットの気力は初期状態なので、イマイチ使いにくい。ステージ中に他の味方ユニットが倒した分の気力が上がった状態で出撃できるようにしてほしかった。
- インターミッション中だけでなく、出撃選択時も「出撃準備画面」を選択すると、機体の改造やパーツの装備、パイロット養成などが可能。ただし「第三次α」と同じく強制出撃ユニットの改造はできない。できれば強制出撃ユニットも強化できるようにしてほしかった。インターミッション後のシナリオデモで仲間に加わるキャラ、別ルートから合流するキャラで、そのステージで強制出撃するユニットは強化できないので。
- ルートが分岐する箇所が何箇所かあるけど、ルート分岐に関わる選択がステージ終了後にあらわれる。ステージ終了後ではなく、「第三次α」のように次のステージ開始前に選択があらわれるようにしてほしかった。
その方が選択前にインターミッションでセーブできて便利。
ロボット大戦Jで出番の無かったキャラ(多少ネタバレあり)
過去のロボット大戦シリーズに登場したことがあって今回出番がないキャラ
- 「ナデシコ」のゴート・ホーリー
プロスペクターさんがゴートのポジションも兼ねてしまった為、出番無し。
- 「ブレンパワード」のレイト艦長
他のキャラのセリフにレイト艦長の名前が出てくることはあるけど、潜水艦キメリウスともども出番は無し。潜水艦の出番となる局面では「フルメタルパニック」のテッサおよび潜水艦トゥアハー・デナンが登場する。片や美少女でヒロイン、片やスキンヘッドで脇役の一人なのでしょうがないか。
- 「SEED」のアデス艦長
「第三次α」に出番の無かったミゲルは登場。その代わりアデス艦長の出番は無し。
- 「ダンクーガ」のイゴール将軍、ムゲ・ゾルバドスなど
「ダンクーガ」は葉月博士、アラン、シャピロは登場するものの、メインキャラのイゴール将軍、ラスボスのムゲ・ゾルバドス、敵幹部のデスガイヤー、ギルドローム、ヘルマット、ルーナの出番は無い。「ダンクーガ」は過去のシリーズに何度か参戦しているので、他の作品のキャラの方が優先されたのかな。「第三次α」で「ダンクーガ」のキャラがそれなりに登場したしね。
- 「コンバトラー」のガルーダ、ジャネラなど
唯一「コンバトラー」のみ原作の敵キャラが1人も登場しない。「ダンクーガ」と同じく、今まで何回も参戦したし、「第三次α」でジャネラ達も登場したしね。「コンバトラー」のエピソードが1個も無いというわけじゃないけど、「J」のコンバトラーは同じ超電磁の「ボルテス」との友情出演的な意味合いが強いかも。
- 「Gガンダム」のウルベ、ウォン
東方不敗、ミケロ、チャップマンは登場。グランドマスターガンダムも登場はするけど、乗るのはゾンビ兵。
- 「Gガンダム」のガンダムシュピーゲル
パイロットのシュバルツは登場はするものの、シュバルツは仲間にならず、シュピーゲルの出番は無い。
「J」でも出番が無かったキャラ
- 「Gガンダム」のナスターシャ
原作の最終決戦では海賊船を指揮して戦ったんだから参戦してもいいんじゃない?。キラルでさえ「64」「MX」で登場したのに。女性キャラのナスターシャ、バニー&ジャネット&シャリー&キャス、マリアルイゼよりも執事のレイモンドの登場を優先させる「J」の方向性も嫌いではないけど(笑)。
- 「SEED」の戦艦クサナギ
原作では「アークエンジェル」「エターナル」とともに三隻同盟の一角を担っていたらしいですが、「第三次α」に引き続き「J」でも出番は無し。戦艦がたくさんあってもしょうがない、というゲームバランス上の事情もあるんだろうけどね。
- 「レイズナー」のガステン
ゴステロの部下だが、最期はエイジを逃がすために死を覚悟してゴステロに立ちふさがる。ゴステロの凶悪さを強調する意味でも登場してほしかったが・・・。
その他
「Gガンダム」のレイモンド、「ダンクーガ」の葉月博士、「ガンダムSEED」のアサギ、マユラ、ジュリは、「ブレンパワード」のコモドは登場はするものの、ユニットとして使用することはできない。
ただし、ジョルジュの必殺技のバトラーベンスマムの戦闘アニメにレイモンドが出てくる。ダンクーガの必殺技の断空光牙剣の戦闘アニメに葉月博士&ガンドールが出てくる。カガリの必殺技のアストレイ・フォーメーション(後半から使用可能)の戦闘アニメに三人娘が出てくる。ナンガ・ブレンのイランドの戦闘アニメにコムドで出てくる。
たとえ登場しても実際は使わないだろうなーという人にとっては嬉しいかも。登場すればイバラの道でも愛でカバーしてエースにしたぜ!という人にとっては嬉しくないだろうけど。
優遇ユニット、不遇ユニット(ネタバレあり)
独断と偏見で選ぶ優遇ユニットの第一位はゼオライマー。「MX」でも強力だったけど、「J」でも強力。ここまで強力だと、ゼオライマーが次回登場した時に大幅にパワーダウンがされないか心配。Gガンダムとか最初メチャ強だったけど、その反動で弱体化してるしね。
独断と偏見で選ぶ優遇ユニットの第ニ位はナデシコ。サブパイロットが多く、精神コマンドもそれなりに分散されているし、中盤で相転移砲も追加されるし。
独断と偏見で選ぶ不遇ユニットにいきましょう。
順位は付けがたいけど、ベスト3はマリュー&アークエンジェル、ムウ、アキト。
「SEED」から2人入ってます。実際「イジメですか?」と言いたくなるほど。
キラ&フリーダム、アスラン&ジャスティスは強い。敵味方識別のMAP兵器が数発撃てるし(第三次αでも一発のみ)。第三次αと違って、ストライクガンダムの改造が他に一切引き継がれないことを考慮しても強い。
でも他は可哀想です。
アークエンジェルはナタルの他にサイ、ミリアリア、トール、カズイもサブパイロットになり、精神コマンド要員が一気に増加!と思いきや、「鉄壁」「熱血」「直撃」のナタル、「突撃」「再動」「ひらめき」「加速」のトール、「狙撃」「鉄壁」「直撃」のカズイと、使える精神コマンドを持ったヤツラが途中でどんどん離脱する。原作通りと言えば原作通りだけど、先に進むほど弱体化するユニットってのはどうよ(「第三次α」の場合、ナタルが抜けてもノイマンが交代でサブパイロットになって弱体化は全く無かった)。原作とは異なるけど、進め方によってはトールが生き残り、カズイが退艦しない展開になっても良かったと思う。その場合、代わりにディアッカ&バスターガンダムが仲間にならないとか(あるいは最終面近くで仲間になるとか)。
ムウは本人は悪くない。技量が高く指揮レベルもある。でも乗れるユニットに戦闘で使える強力なものが無い。「第三次α」と違ってメビウスゼロの改造はスカイグラスパーに引き継がないし。後半になってようやくストライクガンダムに乗れるものの、これまた原作通り、ムウの死亡イベントが終盤で強制的に発生し、ムウは以降は使用不能。原作で死亡した「ナデシコ」のガイ、「テッカマンブレード」のバルザック、レイピア、「レイズナー」のゲイルは進め方によっては生き残るのに、なぜムウは生き残るルートが無いの?。「SEED」の次の「SEED
DESTINY」で実は生きてたし、実際「第三次α」ではムウ特攻イベントが発生しても、ムウは結局何も無かったかのように生き残っているのに。
「ナデシコ」はナデシコ自体は強いけど、主人公のアキト&エステバリスは不遇。「スーパーロボット大戦R」と違い、「ナデシコ劇場版」での乗機のブラックサレナは登場しない。「スーパーロボット大戦インパクト」と違い、ボソンジャンプはできない。アキトのボソンジャンプはイベントで使われることがあるだけ。敵ユニットのダイマジン、デンジン、テツジンはボソンジャンプを使えるし、味方ユニットでもゼオライマーの次元連結システムや、ブレンパワードのバイタルジャンプのようにワープ系特殊能力を持ったユニットもいるのに。ガイと合体攻撃ができるけど、ガイは序盤で戦線離脱(進め方によっては終盤に合流)。
管理者:中霧里五
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