スーファミやプレステで発売された「第4次スーパーロボット大戦」のリメイク。リメイクだけど、しかし完全な新作と言っていいほど。「第4次」にはいなかった「エヴァンゲリオン」「Gガンダム」「イデオン」「トップを狙え」「ガンダムW」が加わり、逆に「第4次」にいた「グレンダイザー」「ザンボット」「ダイモス」「ライディーン」はリストラされた。
○ | 「第4次」を遊んでいた場合、「第4次」と「F」のいろいろな違いを楽しめた。「第4次」と似たような展開があるけど、「F」の方が演出が格段に上手い。例えば「大将軍ガルーダの悲劇」(リンク先・ネタバレあり)、エルガイム関係のイベント(リンク先・ネタバレあり)。 |
○ | これまでのシリーズに比べると、キャラの描き方が格段に丁寧。「第4次」ではただ居るだけだったダンクーガがストーリーにちゃんと絡んできている。例えば「タイム・リミット」(リンク先・ネタバレあり)。イゴール長官やアランも登場するし、シャピロに至ってはラスボスになっている。 |
○ | 敵キャラの描き方が格段に丁寧。お馴染みのザコキャラ・ジェリドもちゃんとストーリーに絡む重要キャラになっている。例えば「始まりと終わりが集う場所」(リンク先・ネタバレあり)。その他、「第4次」では登場機会がほどんどなかったハマーンも「F」「F・完結編」では登場する機会が多い。 |
○ | 「第4次」ではパイロットとして登場しなかったキャラが「F」では登場している。「エルガイム」のキャオ(「第4次」ではメカニックとして登場しただけ)、「ZZガンダム」のビーチャ、エル、イーノ、モンド。まぁほとんどの人は序盤以外は使わなかったと思うけど。 |
○ | 「第4次」ではMS系とエルガイム系で違いがあまりなかったけど、「F」ではエルガイム系のビームコートの性能が変化したり、ビーム兵器がエネルギー消費式になったりと、MS系と違う特徴を持つユニットになっている。Gガンダムのスーパーモードは「新」では全然目立たなかったけど、「完結編」ではスーパーモードになると能力が大幅に上がり(普通に育ててれば2回行動可能)、存在感が増した。「完結編」の後半以降に登場するイデオンもインパクトがあり、登場時期の遅さも気にならなかった。 |
○ | 戦闘シーン以外でも、原作で有名な名セリフを喋る場面ではボイス付きのセリフになる演出がある。ギジェとドレイクのボイス付きセリフがやたら多かったり、偏りはかなりあるけど。 |
○ | 「第3次」や「第4次」と違い、総ターン数によって特定のイベントが発生する、という凶悪なものは無い。(隠しキャラのセイラのみ総ターン数が出現条件だけど) |
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今まで専用の音楽がなかったF91系の音楽が入っている。 |
○ | 「第4次」のリメイクではあるものの、キャラの顔グラフィックは一新されている。戦闘シーンも一新されている。 |
× | 敵が硬い。ザコでも硬い。特に「完結編」の後半は1ステージクリアするだけでも時間がかかり、やりがいよりも、クリアするのが面倒に感じる。戦闘シーンが「新」よりも高速化したのに、戦闘回数が増えるのでは結局意味が無い。 |
× | 最終面まで使えるユニットが手に入るのはほとんど「F・完結編」になってから。序盤に登場し、最終面まで使えるのはゲッターとメタスのみ。改造しても最終的には無駄になるユニットがほとんど。特に主人公機のゲショペンストは改造が無駄になるのが前提のユニット(ゲショペンストには特定のキャラしか乗れず、後半MKUやヒュッケバイン、グルンガストなどの強力ユニットが出てくるため)。 |
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スーパーロボット系が使えない(ゲッター、Gガンは例外)。
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× | 敵パイロットが不当に強く、味方パイロットが不当に弱い。例えばダバの2回行動レベルが52でギャブレーは45、ヒイロが61でゼクスが51。ゲームバランスとしては敵が強く、味方が弱いのは当然なのかもしれないけど、原作では互角の戦いをしたライバル同士なのに差があるのは原作のイメージを損なっている。 |
× | 前編と後編に分かれてるステージが面倒。前編で使ったユニットが後編では使いにくくなるという仕様になっている(回避できる技もあるけど)。 |
× | 相変わらず仲間にする手順が分かりにくいのが多い。ガンダムW系は攻略本見ないと分からない。 |
× | 「ダンバイン」のニー、キーン、リムル、ガラリア、ベル・アール、エル・フィノは「第4次」では登場したけど、「F」「F・完結編」では登場せず。妖精のベル・アール、エル・フィノくらいは登場してほしかった。おかげでショウ&チャム以外、ダンバイン系は使えない。 |
× | 「エルガイム」の敵キャラでリィリィが「第4次」には登場していたのに、「F」「F・完結編」では登場していない。原作では何度もダバと死闘を繰り広げた女狂戦士だったのに。 1話かぎりのアスフィーが「F・完結編」で登場したのに、後半のレギュラーキャラだったセムージュが登場せず(声優が玄田哲章で、「F・完結編」に登場してるケリィ・レズナー(0083)と声優が同じなのに)。 「エルガイムOVA」のプレータ・クオイズとサイ・クォ・アダーも登場してない。プレータの声優は速水奨で、これもギャブレーやバーンと声優が同じ。サイも声優が柴田秀勝で、こちらも声優があしゅら男爵と同じ。 |
――今回はゲストをお招きしました。モビルスーツパイロットのKさんです。
K どうも”K・U”です。本日はよろしくお願いします。
――Kさんは「第3次」以来「EX」、「第4次」、「F」、「コンパクト」と何度もロボット大戦に登場しているレギュラーです。
K ・・・でもその割には扱いが少し低いような気がするんです。
――確かに「F」ではKさんはあまり活躍することができなかったようです。「F」ではニュータイプが強すぎて、MS系はニュータイプとオールドタイプとでは差が激しかったようで。
K そうなんですよ。僕は仮にも主人公ですよ。その当時の最新鋭のガンダムに乗ったり、ジオンの名だたるエースパイロットと闘ったのにこれはあんまりじゃないですか!。
――Kさんはそれに2回行動も遅かったですね。レベル62でようやっと。コアブースターを使って経験値を稼ぎまくらないと無理ですね。ニュータイプのアムロがレベル31なのに比べると差は歴然。
K オールドタイプだからってこれは差別しすぎですよ。いじめですよ。敵キャラクターでニュータイプでないジェリドはレベル39で2回行動可能ですよ。マ=クベやゴットンでも53なのに。名もないザコでも2回行動してくるのに、何で僕はレベル62なんですか!。
――敵は強く、味方は弱いというバランスになっているのは、戦闘SLGとしてある意味当然なのでは?。
K でもスーパーロボット大戦は普通のSLGじゃないでしょ。バランスうんぬんを考えることよりも原作のイメージを壊さないことも考えるべきでしょ。スーパーロボット大戦はロボットファンの夢を叶えるものなんですよ!。
――ダバの2回行動レベルが52でギャブレーは45で、ヒイロが61でゼクスが51。これらの組み合わせは原作では同等の実力同士であったはず。しかしこれほどの差があるのはゲーム性うんぬんという問題があるにしてもあまりにもひどい。確かにこれでは原作のイメージぶち壊し。それに敵だった時は2回行動ができて味方になるとそれがなくなるカトルもひどすぎる。
K 「第4次」では僕には精神コマンドに「幸運」があったから、使いようによってはカミーユやジュドーよりも活躍できたんですよ。
――「F」では「幸運」の効果は資金が2倍もらえることだけど、「第4次」だとそれに加えて経験値も2倍もらえましたね。「幸運」を持つKさんの存在感はそれなりにありました。ニュータイプに比べると2回行動レベルが遅いけど、それでもアムロがレベル33でKさんは41。それに「幸運」+マップ兵器で敵を大量に倒して一気にレベルを上げれば2回行動も早い。やりようによってはニュータイプよりも2回行動が早い。レベル差のある敵をドカンと一気に倒せばレベル70も可能でした。
K 「第4次」では愛さえあれば充分に強力なパイロットに育ったんです。それなのに「F」では・・・。
――「F」では愛機のハコ型巨大MAも使いにくかったですね。HPはあるけど運動性や限界反応が低い。限界反応が低いから命中率も低い。クワトロやアムロを乗せても攻撃を外す。おまけに宇宙専用。まあ地上でもミノフスキークラフトを装備すれば出撃できるけど、装備パーツ数が1個だけだからミノフスキー装備すると他は何もつけられない。限界反応低くくても、それを補うことのできる強化パーツを装備できない。
K 「F」の制作者は0083が嫌いなのか?。だったら何で出すんだ?。
――そう言えば「コンパクト」でもKさんは2回行動が事実上不可能ですね。「リアルロボット戦線」では「0083」からガトーが登場するのに主人公のKさんは出番がない。
K お願いだからもういじめないで下さい・・・。